リバースモーゲージの3つの利用条件と老後を豊かにする上手な使い方

リバースモーゲージ 条件

リバースモーゲージとは、持ち家を担保にすることで、今までと変わらず自宅に住み続けながら自治体や銀行から融資を受けられるローンのことです。

高齢化社会の今、老後の生活に不安を感じている方も多く、生きている間に資産を現金化することができるリバースモーゲージは、シニア世代にとって有効な資金調達手段です。

近年インターネットや雑誌などでは、リバースモーゲージはよく紹介されており、良い面ばかりが書かれていますが、その一方で利用すべきではない、危険だという記事も見かけることがあります。

その理由は、リバースモーゲージを利用するにはいくつかの利用条件があるため、それを正しく理解していないために後々困ったことになる方もいるからです。

しかし、リバースモーゲージは利用する際に条件をしっかりと理解し、上手に使うことで老後を豊かにしてくれるものでもあります。

そこで本記事では、リバースモーゲージについての詳しい情報と3つの利用条件、そして上手な使い方をご紹介します。

リバースモーゲージに興味がある方はぜひご一読ください。

リバースモーゲージとは

リバースモーゲージ 条件

老後の暮らしを充実したものにしてくれるリバースモーゲージですが、その詳しい内容を知っている方はあまりいません。その言葉自体を聞いたことがないという方のほうが多いのではないでしょうか。

日本では1981年に武蔵野市が初めて導入しましたが、アメリカでは1960年代にすでにこのリバースモーゲージが導入されていました。

では、そもそもリバースモーゲージとはどのような制度なのでしょうか?ここでは、リバースモーゲージについて詳しくご紹介します。

特徴

リバースモーゲージとは、持ち家を担保にして融資を受け、生きている間は金利のみを返済し、借りた本人の死後、担保になっている持ち家を売却することで元金を一括返済できる制度です。

つまり、自宅を担保に入れる代わりに銀行から借り入れたお金を受け取ることができるということです

この制度を利用することで、持ち家はあるが収入が少ないというシニア世代が亡くなるまで、自宅を手放さずに一括か定期的に収入を得ることができるため、近年需要が高まっています。

融資の際に銀行や自治体が用いる評価額に応じ、大体その50~80%程度を上限に融資をしてもらうことができます。一括で受け取ることも可能ですが、必要なときに必要なだけ、または定期的に受け取ることも可能です。この利用方法は、本人に合った方法を自分で選択することができます。

持ち家を担保に融資を受けるという意味では住宅ローンと同じですが、リバースモーゲージは契約期間中は元本の返済はなく、利息のみを返済します。

自宅に住み続けながら融資を受けることができるうえ、月々の負担は利子のみと少なく済むのがリバースモーゲージの最大の特徴ですが、元本の返済は担保の自宅を売却する以外にも、自己資金での返済を選択することもできます。

種類

リバースモーゲージは大きく分けて自治体などの公的機関が行っているものと民間の銀行などが行っているものの2種類があります

自治体が主体

各都道府県の自治体や社会福祉協議会が主体となって行っているもの。基本的に生活資金を得るための制度なので、高収入の方は申し込むことができません。

申し込みの要件はそれぞれの自治体によって違ってくるため、事前の確認が大切です。

民間の銀行が主体

地方銀行や都市銀行などが行っている貸付制度。自治体が主体のものと違い、安定した収入と金融資産を保有している方への融資が中心です。

融資の内容などが銀行によって異なるため、銀行へ直接問い合わせるかインターネットなどで確認する必要があります。

向いている方

現代は昔のように親の家は子供が受け継ぐという時代ではなくなってきました。そのため、老後は配偶者、またはひとりで子供とは別々に暮らすという方が多いのが現状です。

リバースモーゲージ利用が向いている方

  • 持ち家がある方
  • 自分の死後持ち家を相続する人がいない方
  • 年金が思ったようにもらえなかった方
  • 相続の手間をかけさせたくない方

リバースモーゲージを利用するための大前提は持ち家があることですが、その持ち家を相続する人がいない、安定した老後を過ごしたい方、貯金だけでは生活に不安のある方などに向いています

リスク

リバースモーゲージには3つの大きなリスクがあります。そのリスクを理解したうえで利用しないと後で後悔する場合もあります

借金が残るリスク

基本的には本人が亡くなった際に元本の精算が行われるリバースモーゲージですが、金融機関によっては契約期間が設けられている場合があります。

その場合、契約期間が終了してしまうと元本と利息を一括返済する必要が出てきますが、持ち家を売却して返済しようとした際、売却金額よりも借入金の残高が多いと差額が残ってしまうため、最終的には持ち家を失ったうえ、借金だけが残る結果となります。

融資金額が少なくなるリスク

変動金利型、一定期間の固定金利型のものが多いリバースモーゲージは、契約期間中の金利上昇に伴って借り入れ残高が増えて担保割れとなってしまう場合があります。

しかも契約期間の途中で融資可能金額の上限に達してしまうと、予定していたよりも融資額が少なくなってしまいます。

さらに、金利が上昇することで月々の利息返済額が多くなることもあるため、よく考えてから利用する必要があります。

持ち家の評価額が下がるリスク

リバースモーゲージの融資額は契約時の評価額によって決められますが、契約後も一定期間ごとに担保の価値の見直しが行われるため、評価額が下がってしまった場合には融資限度額が下がる可能性があります。

万が一担保割れが発生してしまうと、超過分の一括支払いを求められる場合もあるため注意が必要です。

リバースモーゲージの利用条件とは

リバースモーゲージ 条件

リバースモーゲージを利用する際に、金融機関によってさまざまな条件をクリアする必要がありますが、具体的にはどのようなものがあるのか、主な条件をご紹介します。

年齢

リバースモーゲージを取り扱っている多くの銀行や自治体では、55歳以上でないと申し込めないことが多いです。さらに、申し込み可能な年齢の上限もあることが多く、一般的には80歳に設定しているところがほとんどです。

しかし、この年齢に関しての条件は、銀行や自治体、商品によっても違ってくるので、申し込みを検討している場合は、各銀行、自治体に資料請求したり、直接担当者に話を聞きに行くなど、積極的に情報収集することが大切です。

用途

リバースモーゲージで借り入れを行った場合、そのお金の使い道はどこで借りたかによって違ってきます

各自治体や社会福祉協議会などの公的機関で融資を受けた場合は、生活資金を得ることを目的としているため、それ以外での使用は認められていません。

一方、民間の銀行などの金融機関で融資を受けた場合は、さまざまな用途への使用が認められていることが多いですが、事業資金や投資目的の利用に関しては認めていないところが多いようです。

担保となる不動産

一般的にリバースモーゲージを利用できる際に担保にできる不動産は一戸建てであることが多く、マンションは条件付きで担保にできる場合もあります

その理由は、リバースモーゲージは土地を中心に評価しているためです。マンションを担保にできる条件は銀行などによって違いますが、一般的には資産価値が落ちにくい、築年数が経っていない、占有面積が広いなどが条件になることが多いです。

リバースモーゲージの上手な使い方

リバースモーゲージ 条件

リバースモーゲージにはさまざまな条件やリスクがありますが、上手に使えば非常に便利なローン制度です。

では、リバースモーゲージを上手に使うには、具体的にどのように利用することなのでしょうか?

老人ホームに入るための資金

老人ホームに入りたいけれど、入居する際にかかるお金を工面することができない、月々の年金だけでは老人ホームの月々の支払い額に足りないという方は、リバースモーゲージを上手に使ってその費用を工面できる可能性があります。

入居の際の費用に関してはリバースモーゲージ利用時の融資受け取り方法を一括にしたり、月々の支払いが足りない場合には月々定額の融資を受ける方法を活用するのがいいでしょう

住宅ローンの返済

住宅ローンの返済が済んでいないけれど、定年退職の予定のある方は、退職金で住宅ローンを返済するのではなく、リバースモーゲージで融資を受けることでその借入金を住宅ローンの返済に充て、退職金は生活資金として残しておくという方法をとると老後の生活の心配がなくなります

リバースモーゲージを利用する際は、のちのち相続の問題が起こることを避けるために推定相続人全員の同意が必要です。

まとめ

老後の資金作りとして有効な手段であるリバースモーゲージですが、資金を作ることができるメリットがある一方で条件やリスクなどがあるため、その点を十分理解してから利用する必要があります。

リバースモーゲージは住み慣れた家に住み続けながら資金を生み出せるうえ、月々の支払いを抑えることが可能な便利な方法ですが、自分の人生設計をよく考え、そのほかの資金調達方法と比べながら十分検討しましょう。

リバースモーゲージに興味のある方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。

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