今話題のリースバックとは?不動産担保ローンとの違いを徹底解説
みなさんは、今話題のリースバックというサービスをご存じですか?
リースバックとはここ数年で知名度が急上昇してきている、現在大注目の不動産サービスの一種です。
元プロ野球選手である古田敦也氏が出演しているテレビCMをご覧になって知ったという方もいるのではないでしょうか。
古田氏がテレビCMに出演した事をキッカケにリースバックの名はまたたくまに全国に広がりましたが、実はまだまだリースバックがどのようなサービスなのかについてまでは知られていません。
自宅を売却してお金を受け取れ、その後も自宅に住み続けることができると言われているリースバックですが、具体的にはどのようなサービスなのでしょうか。
また、類似している不動産担保ローンとはどのような違いがあるのでしょうか。
この記事では、リースバックや不動産担保ローンが具体的にどのようなサービスなのか、リースバックと不動産担保ローンとの違いについて詳しくご紹介していきます。
リースバックや不動産担保ローンの利用を検討しているという方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
リースバックとは?
まずはじめに、リースバックについて詳しくご紹介していきましょう。
リースバックとは一言で表すと『売買+賃貸』です。
通常、引っ越しなどをする時は今住んでいる自宅を不動産会社に売却し、新たな物件を購入、または賃貸契約を結びますよね。
しかし、リースバックの場合はこれらを同時に行う契約のことを言います。
売買契約と賃貸契約を同時に行うことによって、様々なメリットが得られるのです。
リースバックの仕組み
さまざまなメリットが得られるというリースバックですが、どのような仕組みで動いているのでしょうか。
利用者ばかりにメリットがあるだけだと、不動産会社側にメリットがなくいずれ潰れてしまうのではないかと心配になってしまいますが、そのようなことは一切ありません。
リースバックとは、不動産会社側の利回りを中心に価格設定がされているため、常に不動産会社が最低限の利益を得られるような仕組みになっています。
リースバック契約を結ぶ際、まずは利用者が自宅となる物件を売却します。その売却額は、周辺の市場価値と比べると30%前後価格が抑えられた値段がつきます。
そして、売買契約の後に結ぶ賃貸契約の際の賃料についても、周辺の市場価値と比べると30%程度高めの賃料が設定されることがほとんどです。
利用者は『早期に資金が受け取れる』『マイホームに住み続けられる』というメリットがあり、不動産会社には『高い利回りが期待できる』というメリットがあり、お互いがwin-winとなる仕組みになっているのがリースバック契約の特徴です。
リースバックの流れ
リースバックの意味と仕組みを理解したところで、次にリースバックの実際の流れについてご紹介していきます。
リースバックの利用が初めての方でもわかりやすく6つのステップに分けて詳しくご紹介していきますので、利用を検討している方はぜひチェックしてみてください。
- まずは面談が行われ、査定日やリースバック契約内容の希望などの話し合いを行います。
- 実際に不動産会社の担当スタッフが自宅を訪問し、自宅の査定が行われます。
- 査定額、賃料のほかその他の条件が提示されます。
- 利用者は、不動産会社が提示した条件に納得がいけば、ここで契約を結びます。
- 契約を結ぶと、早い所では1週間以内に買取額が現金の一括で振り込まれます。
- 利用者は、毎月賃料を支払うだけで今まで通りマイホームに住み続けることができます。
不動産担保ローンとは?
リースバックの意味や仕組み、流れをご紹介してきましたが、次にご紹介するのは不動産担保ローンについてです。
リースバックとしばしば比較されがちな不動産担保ローンですが、不動産担保ローンとはいったいどのようなサービスなのでしょうか。
不動産担保ローンとは、その名の通り『不動産を担保にしてお金を借りる』という金融サービスです。
個人ファクタリングなどのような個人向けの金融サービスと違って、銀行などの金融機関からお金を借りる場合は担保が必要となります。
個人・法人問わず、所有している土地や物件などの不動産を担保にお金を借りる方法を不動産担保ローンと言います。
不動産担保ローンの仕組み
では、不動産担保ローンとはどのような仕組みで成り立っているのでしょうか。
銀行などの金融機関に不動産担保ローンの利用を申し込んだ場合、まずは面談で、希望金額などの聴取が行われます。
担保にする不動産の価値などを金融機関が判断して借りられるお金が決まっているのですが、リースバックに比べて利用に対する審査が厳しいと言われています。
不動産を担保にしてローンを組み、そのお金を毎月返済していくという流れになりますが、不動産担保ローンの場合は利息が発生するため、借りたお金+利息を支払う必要があります。
期限内に返済が終わらない場合などは、担保にしていた不動産は競売にだされてしまうことになります。そのため、一般的な無担保ローンに比べて銀行側のリスクは低いため、比較的長期的でまとまった金額を低金利で借りることができます。
不動産担保ローンの流れ
不動産担保ローンの意味と仕組みを理解したところで、次に不動産担保ローンの実際の流れについてご紹介していきます。
不動産担保ローンの利用が初めての方でもわかりやすく6つのステップに分けて詳しくご紹介していきます。
リースバックの利用を検討しているという方も、これを機に類似しているサービスである不動産担保ローンの流れをしっかりと把握しておきましょう。
- まずは書面やインターネット上の仮審査が行われます。他の記入サービスに比べて利用に対するハードルが高く、仮審査であっても落ちてしまうこともしばしば見受けられます。
- 仮審査に通過すると、本審査に移ります。勤務先への在籍確認や、借入額の相談なども行われます。
- 担保となる不動産の立ち会いが行われ、実際に担当スタッフが確認に来ます。
- 審査に通過した場合は、ここで契約が行われます。
- 契約を締結すると、融資が実行されます。
- 融資を受け取り、利息を含めた金額を毎月返済していきます。
リースバックと不動産担保ローンの相違点
リースバックと不動産担保ローンそれぞれの意味や仕組み、流れについて詳しくご紹介しましたが、理解できましたか?
非常に似ている部分の多い両者ですが、次にご紹介していくのは、上記でご紹介した特徴を中心に、リースバックと不動産担保ローンのどこが違うのかについてご紹介していきます。
今回は、両者の違いがすぐにわかるように相違点を表にまとめたので、そちらもご覧ください。
リースバック | 不動産担保ローン | |
契約 | 売買+賃貸 | 融資 |
担保 | 必要なし | 必要あり |
利息 | 発生しない | 発生する |
保証人 | 必要なし | 必要 |
毎月支払うもの | 賃料 | 返済 |
お金の使い道 | 自由 | 制限される場合が多い |
契約終了後 | 買い戻しができる | 何もなし |
契約
契約についてはリースバックは『売買契約と賃貸契約』不動産担保ローンに関しては『融資』という形になります。
不動産担保ローンはシンプルですが、リースバックに関しては二つの契約を同時に結ぶ特殊な契約となります。
担保
リースバックでは、お金を借りるという契約を行っていないため担保を準備する必要はありません。
一方、不動産担保ローンでは名前の通り、自身の所有している不動産を担保にしなければお金を借りることができません。
利息
利息もまた、担保同様にリースバックでは発生がしませんが、お金を借りる契約になっている不動産担保ローンでは発生します。
保証人
保証人に関しても、担保と利息と同様になります。
リースバックでは、一度不動産を売却しています。そしてそれによってお金を受け取っているため、取引相手である不動産会社からお金を1円も借りてはいないのです。
よって、保証人も準備する必要はありません。
不動産担保ローンの場合、当然ですが保証人を準備する必要があります。
毎月支払うもの
リースバックの場合賃貸契約を結ぶため、家に住み続けるための賃料を支払う必要があります。
不動産担保ローンの場合は、利息を含めたローンを毎月返済する必要があります。
お金の使い道
リースバックの場合は、売却によって得たお金は自由に使うことが可能ですが、不動産担保ローンに関しては制限がある場合がほとんどです。
使い道も含め、審査があるため明確な理由を準備しておくことをおすすめします。
契約終了後
リースバックの契約が終了すると、利用者は物件を再度購入できるチャンスがあります。割高にはなってしまいますが、買い戻しができるという点がリースバックの人気の理由となっています。
一方、不動産担保ローンに関してはローンの返済が終了すれば特に何も起こりませんが、万が一返済が遅れてしまうと、担保にしている不動産を競売に出されてしまうため注意が必要です。
まとめ
リースバックや不動産担保ローンが具体的にどのようなサービスなのか、リースバックと不動産担保ローンとの違いについて詳しくご紹介しましたが、参考になりましたか?
リースバックと不動産担保ローンは、とても優良なサービスでどちらにもたくさんのメリットがあります。
しかし、細かい所で相違点があり、それぞれの利用者のニーズによってその時の最善の選択をする必要があります。
リースバックの利用を検討しているという方も、不動産担保ローンの利用を検討しているという方も、2つのサービスをよく理解して自分に合うサービスを選びましょう。
リースバックや不動産担保ローンの利用を検討しているという方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。