新たな資金調達法!リースバックを徹底解説
みなさんは、リースバックが新しい資金調達法として人気が出始めてきているということをご存じでしたか?
リースバックとは、不動産業界でよく使われる言葉で、そのほかには自動車の購入の際などにも使われる契約内容のことを言います。
みなさんは、『資金調達法』と聞いてなにを思い浮かべますか?おそらく、銀行による融資や借入を思い浮かべるでしょう。
「このご時世、何が起こるかわからないからまとまったお金を持っておきたい」「孫の代にお金を残しておいてあげたい」など、お金が欲しいと思う理由は人それぞれですが、できればみなさんは借金などはせずに、自分の力で準備しておきたいですよね。
銀行による融資や借入の場合、お金を借りるという契約を結ぶため、いつかは返さなくてはなりません。しかも、利息がつくため借りた時よりも多いお金を支払う必要がありますよね。
その点リースバックでは、お金を借りるという契約ではないため、借金をする必要は一切必要ありませんし、もちろん金利や利息といった余計な支払いをする必要もありません。
では、いま流行りのリースバックとはいったいどのようなサービスなのでしょうか。
この記事では、リースバックについてあまり知識がないという方向けに、新たな資金調達法として注目を浴びているリースバックの仕組みや流れ、特徴や注意点について詳しくご紹介していきます。
これからリースバックの利用を検討しているという方は、ぜひチェックしてみてください。
今注目されているリースバックとは?
まずはじめに、リースバックの意味や仕組みについてご紹介していきます。
新たな資金調達法として人気を集めているリースバックとは、いったいどのような意味を持つ言葉で、どのような仕組みで動いているのでしょうか。
これからリースバックの利用を検討しているという方は、ぜひチェックしてみてください。
リースバックの意味
まずはリースバックがどのような意味を持つのかについてご紹介していきます。
不動産業界でよく使われることの多いリースバックですが、リースバックを一言で表すと『売買契約と賃貸契約を同時に結ぶ契約』です。
正式には『セール&リースバック』と呼ばれており、セール(売る)を行い、そのままリースバック(借りる)契約を行います。
自宅を所有している利用者が、不動産会社に自宅を売却するのと同時に賃貸契約を結ぶことによって、売却によって発生したお金を得られ、その後は賃料を支払って、所有者ではなく借主として自宅に住み続けることになります。
通常の不動産売買と、通常の賃貸契約を同時に結ぶことによって、利用者、不動産会社ともにたくさんのメリットが発生するという特徴があるのがこのリースバックです。
リースバックの仕組み
次に、リースバックがどのような仕組みで動いているのかについてご紹介していきます。
上記では、利用者、不動産会社ともにメリットの多いのがリースバックの特徴という風にご紹介しましたが、双方にメリットしかない契約やサービスはどのように成り立っているのか気になりますよね。
売買契約と賃貸契約を同時に結ぶリースバックですが、利用者側からすると、家を売却しまとまった大きなお金を得られ、なおかつ賃料を支払うことによって愛着のあるマイホームに住み続けることができます。
不動産会社側からすると、利用者が売却した物件の新たな所有者になることができ、なおかつ毎月決まった賃料を得ることができるため、新たな収入源を確保できます。
リースバック契約における物件の売却額は、一般的な物件の売額よりも低めに設定されており、賃料も周辺の市場価格よりも高めに設定されています。
そのため、不動産会社側のリスクはほとんどなく、必ず利益を得られるような仕組みになっています。
利用者側からしても、通常の売買や賃貸に比べると割高になるものの、マイホームに住み続けられるというメリットがあり、win-winの関係で成り立っているのがリースバックの仕組みです。
資金調達までの流れ
次に、実際にリースバックを利用して資金調達をする流れについてご紹介していきます。
リースバックを利用して資金調達をする方法にはいくつかありますが、今回は一番シンプルな自宅を売却して資金を得る方法をご紹介していきます。
6つのステップに分けて詳しくご紹介していきますので、ぜひチェックしてみてください。
【STEP1】
『貯金』や『遺産』など、目的は人それぞれですが、まとまった大きなお金を得るためにはリースバックがおすすめです。
まずは利用する不動産会社を選びます。不動産会社によって、買取額や賃料はもちろん、付帯するサービスも異なります。
自分の目的に合う不動産会社を選びましょう。
【STEP2】
利用したい不動産会社を選んだら、問い合わせをして利用の申込みを行います。
はじめに簡単なヒアリングが行われ、必要書類の提出や最低限の利用のルールなどが伝えられます。
【STEP3】
次に、不動産会社の担当者が直接自宅を訪問し、査定を行います。
築年数や自宅の劣化具合などを査定し、買取額を決めます。
状態が悪い場合は、この時点でリースバック契約を結べないと判断される場合もあるので注意が必要です。
【STEP4】
査定が終わり、買取額や賃料などの提示が行われます。
問題がなければ契約を締結します。
査定額や賃料の交渉があれば、ここで値上げや値下げの交渉を行いましょう。
会社にもよりますが、意外と交渉に応じてくれる場合が多いです。
【STEP5】
契約を締結すると、利用者は新たな借主となり、不動産会社は新たな物件の所有者となります。
以降、利用者は毎月家賃を支払いながらマイホームに住むことになります。
また、売却によって発生したお金は契約締結後1ヶ月以内を目安に一括にて振り込まれます。
【STEP6】
リース契約が終了すると、契約更新・契約終了・買い戻しの中から選びます。
売却時よりも値段は上がってしまいますが、再び購入し所有者となることも可能です。
リースバックの特徴
次に、リースバックにはどのような特徴があるのかについてご紹介していきます。
資金調達法としてとてもおすすめなサービスであるリースバックですが、実に多くの特徴が存在しています。
リースバックについてあまりよく知らないという方は、ぜひチェックしてみてください。
マイホームに住み続けられる
リースバック契約の最大の特徴と言っても良い点が、マイホームに住み続けられるという点です。
リースバックを利用する方が1番気に入るポイントがこの点で、引越しの手続きや手間などがかからないという理由もありますが、やはり愛着のあるマイホームに住み続けられるというのはとても嬉しいポイントです。
「お金が欲しいけど家を手放したくない」という方には、リースバック契約がおすすめです。
早期に資金を受け取れる
リースバック契約を結ぶ特徴として、早期に資金が受け取れるという点が挙げられます。
リースバック契約を締結してしまえば、1ヶ月以内に、早いところであれば1週間前後で売却によって発生したお金を一括で受け取ることが可能です。
「できるだけ早期にお金を受け取りたい」と考えている方には、リースバック契約がおすすめです。
買い戻しが可能
リースバック契約を結ぶ際の特徴として、契約期間が終了した後に買い戻しの選択ができるという点が挙げられます。
一度売却し、借主として契約期間マイホームに住み続けるも「やっぱり自分で所有したい」と考え方が変わるという方は、実はたくさんいらっしゃいます。
値段こそ割高になってしまいますが、一度手放した家を再度買い直しができるのも、リースバック契約の特徴と言えます。
リースバックの注意点
最後に、リースバックの注意点についてご紹介していきます。
上記でご紹介したように、リースバックにはたくさんの特徴がありますが、いくつかの注意点も存在しています。
これからリースバックの利用を検討しているという方は、今回ご紹介するリースバックの注意点に十分気をつけて利用してみてください。
必ず利用できるわけではない
自宅の築年数や、破損状況によってはリースバック契約を結べない場合もあるということを覚えておきましょう。
もちろん、自分の所有している物件でないとリースバック契約は結ぶことができません。
誰でも利用ができるというわけではないので注意が必要です。
通常の契約よりも損をする
リースバック契約は、不動産会社の利回りを中心に価格設定が行われています。
そのため、物件の売却額は通常の売却よりも安くなる傾向にあり、賃料は通常の賃料よりも高くなる傾向にあります。
マイホームに住み続けられるというメリットがありますが、価格面では通常の契約に劣っているという点を覚えておきましょう。
所有者ではなくなる
売却するのと同時に賃貸契約を結び、新たに借主としてマイホームに住み続けることができるリースバック契約ですが、その物件の所有者は自分ではなく不動産会社に譲ることになるので注意が必要です。
家をリフォームしたり、増築したりする際は、基本的に所有者である不動産会社の許可を得る必要があります。
まとめ
新たな資金調達法として注目を浴びているリースバックの仕組みや流れ、特徴や注意点について詳しくご紹介しましたが、参考になりましたか?
『貯金』『遺産』『借金返済』など、人によって用途はさまざまですが、一度にまとまった大きなお金を得ることができる、なおかつ借金することなく資金調達ができる方法として、とても人気を集めているリースバック契約。
今回ご紹介した仕組みや流れ、特徴などを理解しておけば、さらにお得にリースバックが利用できるに違いありません。
リースバック契約を資金調達法として考えている方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。