実家の競売の回避策と競売による負担を抑える方法をご紹介!

実家 競売

実家やマイホームなどが、競売にかけられてしまうリスクについてお悩みですか。

ご自身が所有する不動産を利用した資金調達方法やローンの返済方法はさまざまありますが、競売はデメリットが多いため極力避けるべき方法です。

しかし、年金生活で老後の生活が苦しかったり、急な入院や事故でまとまったお金が必要になったり、さまざまな理由でローン返済を滞納してしまい後々払えなくなってしまうというケースもあります。

このような場合、ご自身の育った実家が競売にかけられてしまう可能性があるのです。こういった事態は他人事ではないかもしれません。

この記事では、競売の説明と競売を回避する方法、さらに既に競売にかけられてしまった際の負担を少なくする方法をご紹介します。

競売とは

実家 競売

競売とは住宅ローンの返済が滞った際などに、裁判所が不動産を強制的に売りに出し、滞った返済分をまとめて回収する方法です。

日本では一般的に地方裁判所が競売を行います。

競売はオークションのように競り売りの方法で購入者を決め、販売期間内に最高値で入札した方が購入者となります。

しかし、競売が行われても売却基準価格は相場より低く、競売で得た資金で住宅ローンを一括返済できる可能性は高くありません。

さらに不動産についての詳細な情報が公開されるため、プライバシーの漏洩リスクがあります。

そして、買い手を広く探すためにチラシの配布や勧誘などが行われ、近隣住民には競売を知られてしまったり家族や親類などにも影響を及ぼすなど、競売にはデメリットが多くあります。

では、なぜ金融機関は、個人の所有物である不動産を強制的に売りに出すことができるのでしょうか。

競売の仕組み

住宅を購入する際、一般的には銀行などの金融機関で住宅ローンを組みます。

この時、金融機関は不動産に対し抵当権という権利をつけます。

住宅ローンの返済が滞った場合、金融機関はこの抵当権を行使することで裁判所に競売を申し立てることができるのです。

競売になってしまうケース

競売にかけられてしまうのは、住宅ローンの滞納だけではありません。

住宅ローンの滞納以外にもいくつか競売になってしまうケースがあります。

  • カードローンや借金の返済ができなくなったとき
  • マンションの管理費を滞納したとき
  • 固定資産税を滞納したとき

上記のケースでも、不動産が競売にかけられてしまうことがあります。

競売の種類

競売には担保不動産競売と強制競売の2種類があります。

担保不動産競売

債権者となる金融機関が、抵当権に基づいて対象の不動産を管轄する地方裁判所に対して申し立てる競売です。担保不動産競売の多い例としては、住宅ローンの返済が滞ってしまった場合です。

強制競売

抵当権を利用するのではなく、債権者が債務名義に基づいて対象の不動産を管轄する地方裁判所に対して申し立てる競売です。所有者の意思が反映されることはなく、法律に基づいて強制的に競売が進められます。

強制競売の多い例としては、事業者が無担保で借りた事業資金の返済が滞った場合や分譲マンションの管理費を滞納した場合です。

家の競売の流れ

家の競売は、住宅ローンを1回でも滞納したからといって突然始まるわけではありません。滞納が始まり実際に競売されるまでは、約1年間の猶予があります。

まず、住宅ローンを3~6回滞納すると、金融機関から「期限の利益の損失」について書面が送られてきます。

住宅ローンを分割で返済する権利を損失しますよという案内であり、これはいわば「催促状」になります。返済の余地があればすぐに対応しましょう。

銀行からの書面を無視して放っておくと競売の手続きが行われ、裁判所から「担保不動産競売開始決定」の文書が届きます。

ここでも所有者からの反応が見られなければ、約2ヶ月後に裁判所の執行官が査定をしに訪れます。そして査定調査後約4ヶ月後に売却基準価格が公表され、いよいよ競売が開始となってしまうのです。

入札が行われ購入者が決まった際には、直ちに立ち退きをしなければなりません。購入者がいなかった場合でも、既にこの不動産は「自分の家」ではなく、引き続き特別売却として価格を下げて再度競売にかけられます。

競売を回避する方法

実家 競売

こういった事態に陥る前に、競売を回避する方法をご紹介します。

リースバック

競売を回避するためにはまずローンの返済を滞ることが無いようにしなければなりません。その資金調達方法としてリースバックという方法があります。

リースバックとは、自宅をリースバック業者に売却し賃貸契約を結ぶことで、住み慣れた家にそのまま住み続けることができる方法です。

競売や任意売却とは違い家を失うことなく、家賃を払うことで同じ家に住み続けられ、また周囲にリースバックしたことを知られることもありません。

さらに将来的に自宅を買い戻すこともできます。

また現在の高齢化社会において、リースバックは老後の生活のための資金調達相続のトラブルを未然に防ぐ方法として活用することも可能です。

任意売却

ローンの返済が既に滞ってきた際に、競売を回避するための資金調達方法として任意売却という方法があります。

任意売却は、売却後もローンが残ってしまう不動産であっても金融機関の合意の元、所有者の意思で一般の売却方法を利用し売却することです。

通常の販売方法となるため、競売と違いプライバシーが漏洩される恐れはありません。また市場価格で売却することができるため、競売よりも高く売却できる可能性が高くなります。

任意売却の注意点

任意売却を行うには条件があり、さらに、任意売却を行うことができる期間は短いため注意が必要です。

「期限の利益の損失」が送られてきてから、競売基準価格が公表される前までには手続きを済ます必要があります。

競売ではなく絶対に任意売却で収めたい場合は、早めに弁護士などの専門家へ相談することをおすすめします。

競売後の負担を少なくする

実家 競売

もうすでに競売が始まってしまった場合、強制的な立ち退きを一方的に受け入れるしかないのでしょうか。最後の足搔きとして、競売後の金銭的な負担を少しでも抑える対応をしましょう。

立ち退きにかかる負担

元々の所有者は強制退去させられることにより、荷物は原則倉庫で保管されます。

荷物の保管料や、保管された荷物が必要になった際の引き取り料も、もちろんすべて自分で負担します。さらに不動産明け渡し時の強制執行の費用も負担しなければなりません。

競売により自宅を失い、立ち退きの際も費用がかさむことで、経済的にも精神的にも負担が大きくなります。そのための対策として、立ち退き料をもらう方法を抑えておくことが重要です。

立ち退き料とは

強制執行ではなく元々の所有者が自ら立ち退きすることを条件に立ち退きをすることで、購入者から立ち退き料をもらえる可能性があります

自ら立ち退きをするので、不動産明け渡しの際の強制執行料、荷物の保管料や引き取り料の負担がなくなります。しかし、購入者には立ち退き料を払う義務はないので、真摯に交渉を行うことが必要になります。

立ち退き料の考え方

購入者の立ち退き料の支払いは義務ではないにもかかわらず、なぜ立ち退き料を支払ってくれるのでしょうか。それは総額100万円以上かかる場合もある不動産明け渡しの強制執行料よりも、コストがかからないからです。

不動産明け渡しの強制執行料は、一時的に立て替える必要がありますが、後から元々の所有者に請求することが可能です。

しかし元々の所有者は経済的に厳しい状態にあるため立替金を返済できず、結局購入者側が不動産明け渡しの強制執行料を負担しなければならないケースがほとんどです。

そのため、最初から多額の不動産明け渡しの強制執行料の立替はせず、立ち退き料を支払ったほうが良いと考えられるのです。

立ち退き料の交渉方法

購入者から立ち退き料の話に触れることはまずありません。交渉一つで立ち退き料がもらえるかどうか、さらにはその額まで決まるので、交渉方法は必ず抑えておきましょう。

まず、法律上購入者には立ち退き料を支払う義務はないため、相手に不快な思いをさせてしまってはうまくいきません。強きな態度での交渉はせず、あくまでお願いベースな低姿勢で立ち退き料の交渉をはじめましょう。

また、購入者が代金納付を行ってから約1ヶ月後に不動産明け渡しの強制執行を申し立て、予納金や申し立て金として約10万円が必要になります。

つまり、代金納付から不動産明け渡しの強制執行の申し立てをする前までの、1ヶ月以内に退去することを条件に交渉してください

さらに交渉以外にも不動産明け渡しの強制執行料を高く思わせるよう、部屋の荷物を増やすことも効果的です。

荷物を増やすことで多くの立ち退き料をもらえやすくなります。

まとめ

競売のデメリットや回避策、そして競売になってしまった際に少しでも負担を減らす方法についてご紹介しましたが、参考になりましたか。

今まで生まれ育った実家が競売にかけられ、さらに経済面において苦しい状況が続いてしまう悲しい未来は、競売の回避策を知っておくことで未然に防ぐことができます。

万が一、回避できず競売となってしまった場合も、立ち退き料をもらうことができれば経済面での負担を減らすことができます。

しかし、やはりご自身の今後の人生のためにも家族のためにも、競売は最終手段と考えてください。1度や2度の住宅ローン返済の滞納では競売の申し立てへの手続きは行われません。

この猶予期間を放置するのではなく、まずは専門家や不動産業者に相談しましょう。住宅ローン返済の滞納前であれば、売却後も実家に済み続けることができるリースバックを利用することができます。

デメリットが多い競売を避け、少しでも早く競売に代わる良い方法を検討することが重要です。

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