転勤における家賃補助の説明と持ち家で暮らす家庭に向けた3つの提案

転勤 家賃補助

実際に転勤が決まると、仕事の引き継ぎや、転勤先の住まい探し、引越の手続きなど、やることがたくさんあって家賃補助のことをついつい忘れてしまいがちです。

家賃補助自体は福利厚生の一環であるため、労働基準法で強制されているわけでもなく、勤めている会社によって家賃補助が出たり出なかったりとさまざまで、支給額も異なります。

家庭を築き持ち家で暮らしている家族にとって、転勤は一大イベントのようなもので、住み慣れた住まいと地域から離れる可能性も十分に考えられます。

しかし、今では夫婦共働きが当たり前の時代です。転勤だからといって夫婦ともども簡単に住まいから離れられるわけではありません。

学校に通う子どもがいる家庭であれば、ますます選択肢が変わってくるでしょう。

転勤が決まった際に持ち家をどうしていくのか、家族も一緒に連れて引っ越すのか、家庭によって解決方法が異なるので慎重に計画を立てることが大切です。

本記事では、転勤における家賃補助に関したご説明と、持ち家で暮らしている家庭に向けた3つの提案をご紹介します。

家賃補助について

転勤 家賃補助

家賃補助とは、賃貸契約をしている住まいの家賃を一部補助する制度です。

会社によって家賃補助の支給額や条件は異なります。転勤となると多額の費用と手間がかかるので、できるだけ多くの情報を事前に知っておきたいですよね。

ここでは、家賃補助に関して詳しくご説明します。

家賃補助の相場

厚生労働省が調査した「平成27年就労概況賃金制度」によると家賃補助の平均支給額は、1万7千円です。

業種や、勤めている会社での階級、役職によって支給額の違いがあるものの、ほとんどの会社が1〜2万円程の家賃補助を支給しています。

支給額の算出の仕方もそれぞれで、一定額の家賃補助を全従業員に支給している会社もあれば、家賃に対して◯%支給している会社もあります。

一部の会社では、社宅を家賃補助の代わりとして準備しているケースがあるため、会社の家賃補助の情報をきちんと把握しておくことが大切です。

また、社宅に住むことを前提としている会社だった場合、転勤先で他に住まいを借りるとなると、家賃補助が下がる可能性があるので、きちんと会社の規定を調べておきましょう。

転勤で家賃補助が支給されない会社もある

全ての会社が家賃補助をしているわけではないので、事前に会社の家賃補助の情報をしっかりと調べましょう。

さらに、会社に家賃補助の制度があったとしても、適用されないケースがあるので注意が必要です。

適用されないケースを挙げると、転勤先が実家のある地域だった場合は家賃補助が支給されないこともあります。

しかし、通常は家賃補助を支給していないけれど、「転勤によって引っ越しをする場合は家賃補助を支給する」といったケースもあるので、会社規定をしっかりと確認しておきましょう。

家賃補助は減少傾向にある

福利厚生の一部である家賃補助ですが、現在は「家賃補助の廃止」もしくは「家賃補助の見直し」をしている会社が多くなっています。

その理由は、2020年4月の働き方改革によって「同一労働同一賃金」が実施されるようになったからです。

今までは、正規雇用された従業員には規定に基づき手当が発生し、非正規雇用の従業員には手当が発生しないといった待遇の差が存在しました。

しかし、法改正によって特別な理由がない限り非正規雇用の従業員に手当が発生しないということができなくなりました。

さらに、働き方改革に伴い就業規則や、賃金の見直しが求められているため、負担となる家賃補助の支給について、この機会に廃止を検討している会社が増えています。

もちろん法律上、なんの前触れもなく会社が定めた補助制度を勝手に廃止することはできません。

会社側で家賃補助を廃止することが決定された場合、労働契約法第8条「労働条件の不利益変更」に基づき、全従業員にきちんと説明し、支給を廃止する同意を得る必要があります。

家賃補助が廃止するかわりに別の補助制度を用意する会社もあるので、必ず会社側から詳しい説明が聞ける場を設けてもらうように相談してみてください。

持ち家で暮らしている家庭に向けた3つの提案

転勤 家賃補助

転勤が決まると、持ち家をどうするのか必ず考えなければなりません。

転勤によって、念願の夢だったマイホームを手放すなんてことは、そう簡単にできませんよね。

しかも、夫婦共働きの家庭や子どもが学校に通っている家庭であれば、いくつか選択肢を用意して家族みんなが納得できる形を実現することがなによりも大切です。

ここでは、転勤が決まった場合に持ち家で暮らす家庭へ向けた3つの提案をご紹介します。

家族を残し単身赴任する

まだ子どもが学校に通っている家庭であれば、とくに単身赴任をする可能性が高くなります。

子どもは環境の変化にとても敏感です。大人が想像している異常に大きなストレスを抱えことがあるので、子どもの気持ちに寄り添うことが必要になってきます。

しかし、単身赴任での悩みといえば、家賃と住宅ローンの2つの支払いが必要になってくることです。

住宅ローンを完済していれば悩むことはありませんが、人生最大の買い物といえる家の購入は簡単に支払いが済むわけではありません。

ほとんどの家庭が住宅ローンを組んで数十年支払いを続けますが、転勤先の家賃と持ち家の住宅ローンの支払いが2つになると、生活が苦しくなる可能性があります。

そのような悩みを解決したい方は「リースバック」を検討してみてはいかがでしょうか。

リースバックとは

リースバックとは、持ち家を専門の不動産会社に売却して、賃貸契約を結び、引き続き住み慣れた家に暮らしていけるサービスです。

持ち家の所有権は無くなりますが、多額の現金が一括で入ります。売却して入ってきた現金は自由に使えるので、生活費や家賃の支払いにまわすことが可能です。

また、家を所有しているとさまざまな税金を支払わなければなりませんが、リースバックを利用して家の所有権が新たな所有者に移行すれば、税金を支払うことがなくなるので余計な費用がかかりません。

さらに、リースバックで持ち家を売却しても、後々もう一度同じ家を購入できますので、単身赴任から戻ってきたときに改めて買い直し、家を所有することができます。

単身赴任と住宅ローンの2つを支払い続けることに負担を感じるようであれば、不動産会社に相談してリースバックの利用を検討してみてください。

持ち家を売却する

転勤の期間が長期的で、いつ戻ってこれるのかわからない場合は、持ち家を売却するのも選択肢の一つとして検討しておきましょう。

家族みんなで転勤先に移るのであれば、持ち家を売却して新たな生活の資金として話しを進めてもよいでしょう。

家を所有していることで税金や保険料、定期的な修繕費が必要となり、ストレスに感じる部分も多くあります。

せっかく手に入れた住まいですが、売却してしまえばさまざまなコストや手間がなくなって、面倒なことから解放され気持ちが楽になるでしょう。

もし、持ち家の売却金額が住宅ローン残債を上回れば、転勤後の生活費などに使えるので、不動産会社に見積もりを出してもらって売却の金額次第で検討してみてもいいかもしれません。

ただし、転勤から戻ってきたときは新たに住まいとなる物件を探す必要があるので、将来のこともしっかりと考えたうえで持ち家を売却するか判断していきましょう。

持ち家を賃貸にして人に貸す

持ち家を賃貸にして人に貸すこともおすすめです。

もともと暮らしていた家を賃貸にすることで家賃収入が入ってくるので、住宅ローンの返済にまわしたり、生活費に使ったりできます。

持ち家を賃貸にする場合は2つの契約方法があり、「普通借家契約」と「定期借家契約」のどちらかを選ぶことができます。

  • 普通借家契約
  • 定期借家契約

普通借家契約とは

普通借家契約は、ごく一般的なアパートやマンションと同じ契約方法です。

普通借家契約だと、入居者は強く守られるので、転勤から戻ってきても正当な理由がない限り退去してもらうことができないため、転勤期間が決まっている方にはおすすめできません。

定期借家契約とは

もしも、転勤の期間が決まっているのであれば、定期借家契約を必ず選びましょう。

定期借家契約だと、家の所有者が住む期間を決めることができ、契約期間が満了になると入居者は必ず退去しなければなりません。

転勤期間が2〜3年以内で、確実に持ち家に戻ってくると決めているのであれば、持ち家を賃貸にして家賃収入を得ながら必要な経費にまわすことをおすすめします。

まとめ

本記事では、転勤における家賃補助の詳しいご説明と、持ち家で暮らしている家庭に向けた3つの提案をご紹介しましたが、参考になりましたでしょうか?

家賃補助の支給額は会社によって異なり、現在は働き方改革によって制度の見直しが行われています。

今までは福利厚生として家賃補助制度を定めていたとしても、働き方改革を機会に家賃補助を廃止する会社が増えつつあるので、十分な手当が受けられないことがあります。

勤めている会社の規定や、見直しがされた内容をきちんと調べることを忘れないようにしましょう。

持ち家で暮らしている家庭にとって転勤することは、一大イベントでもあり、家族みんなが幸せになれる選択をすることがなによりも大切です。

まとまった資金が調達できるリースバックや、持ち家の売却、持ち家を賃貸にするなどは、いくつかある選択肢の中でもおすすめの提案です。

今回ご紹介した3つの提案の中で、最適な選択肢があったならば、ぜひ参考にして転勤の計画を進めてみてください。

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