リースバックとリバースモーゲージを利用した資産調達方法とは?
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リースバックとリバースモーゲージ、どちらも近年注目されるようになった不動産を利用したサービスです。ご存知の方も多いのではないでしょうか。
利用者も増え、これらのサービスを取り扱う金融機関や不動産業者も多くなりました。
リースバックとリバースモーゲージを利用する目的としては主に資金調達です。
コロナウイルス蔓延の影響で十分な収入を得られていない人が多数いる現状の中、自分で生活資金や老後資金を稼ぐのは社会的に厳しく、できるだけ負担の少ない資金調達を望む人も少なくありません。
そのような社会背景から、リースバックとリバースモーゲージが使われるようになり、比較的簡単に、安定して、資金を調達できる方法として注目されているのです。
どちらも似たような言葉ですが、リースバックとリバースモーゲージではそもそもの仕組みが異なるので、その点に注意する必要があります。
今回はこの二つのそれぞれの特徴を紹介し、リースバックとリバースモーゲージにはどのような違いがあるのか、両者のメリットとデメリットなどを解説していきます。
リースバックとは?
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まず、リースバックがどのようなものであるか説明していきます。
リースバックとは、自分が所有している不動産を売り、新しく所有者となった第三者に家賃を支払うことで、その家に住み続けることが可能になるサービスです。
住宅ローンの支払いに苦しさを感じている場合や自分以外に家を相続する人がいない場合に、リースバックを活用して家を売却し、家賃を支払う約束を買主と結ぶことで契約が成立します。
それではまずは、リースバックを行う上でのメリットを説明します。
メリット
ここでは、リースバックを利用する時のメリットを以下に沿ってご紹介していきます。
- 売却代金の受け取りが早い
- 同じ家に住み続けられる
- 資金用途の制限がない
- 売却後に物件の買戻しが可能
それでは一つ一つ解説していきます。
売却代金の受け取りが早い
多くの場合、リースバック業者が物件の査定を行い、売買契約を結ぶという過程を経て、およそ30~40日後には現金化されることがあります。
業者によってはもう少し時間がかかる場合もありますが、基本的にはおよそ1~2カ月には売却代金を現金で受け取れる状態になります。
同じ家に住み続けられる
住居を売ったあとも、住み慣れたマイホームを手放さずに住み続けることができます。
引っ越しなどにかかる時間と手間が省けることは大きなメリットの一つです。
資金用途の制限がない
リースバックを利用して物件を売却した後に得た資金には、用途の制限がありません。
老後資金に使用してもよいですし、新しい事業を立ち上げるための資金にしてもよいのです。
売却後に物件の買戻しが可能
住居を売却すると、その不動産の所有権は売主から買主に移ります。しかし、リースバックを利用して物件を売却した場合は、もう一度同じ物件を買い直すことができるのです。
ただし、買戻しを行う際には、最初にその物件を買った時と比べて高値で買うことになる場合が多いので注意が必要です。
デメリット
リースバックを行う上でのデメリットを紹介していきます。
主に考えられるデメリットとしては以下の点です。
- 売却金額が相場よりも低い
- 家賃が相場よりも高い
- 住宅ローンの残債がある場合は利用できないことがある
それでは解説していきます。
売却金額が相場よりも低い
リースバックを利用すると、一般的に物件を購入するよりも、買主にとっては不利な条件の下で住居を買い取ることになります。
なぜなら買主は買い取った家には住まないからです。賃貸住宅になるため、売主がその家で住み続けるケースが大半です。
そのため、売却金額が相場よりも低くなるのです。
家賃が相場よりも高い
上記に述べた通り、買主にとっては不利な条件のまま不動産を買い取ることになるため、家賃も相場と比較すると高くなってしまうのです。
住宅ローンの残債がある場合は利用できないことがある
住宅ローンの残債が売却金額よりも上回ってしまった場合は、リースバックを利用できないことがあります。
リースバック業者によっては、売却金額よりも住宅ローンの残債の方が大きくなってしまっても解決策を提案してくれる場合もあるため、業者の方とよく相談するようにしましょう。
リバースモーゲージとは?
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リバースモーゲージとは、自宅を売却するのではなく、自宅を担保にして資金を得るサービスのことです。
自宅を担保にしたことで得た資金は、老後の生活費や、リフォーム資金などに利用されます。
リバースモーゲージを利用後、契約者が亡くなった時に担保にかけた自宅を売却し、元金を返済していくという流れになります。
それでは以下からメリットとデメリットを紹介していきます。
メリット
ここでは、リバースモーゲージを利用する際のメリットを紹介していきます。
- 毎月に支払う金額が少ない
- 高齢者でも借入できる
- 資金の受け取り方法が多様
上記の3つの点について解説していきます。
毎月に支払う金額が少ない
リバースモーゲージでは、サービス利用期間中は借入の元本の返済は必要ありません。
そのため、毎月の支払いは利息のみです。
高齢者でも借り入れできる
リバースモーゲージとは高齢者向けのサービスであるため、シニアの方でもご利用できます。
高齢化社会が進んでいる現代ですので、リバースモーゲージを利用する方も多くなっています。
資金の受け取り方法が多様
資金の受け取り方法は主に以下の三つに分けられます。
- 毎月最大20万までのお金が口座に振り込まれる(年金型)
- 借入額を超えない範囲での自由に借り入れる(枠内自由引出型)
- 融資を受けるとなった時点で一括して借り入れる(一括借入型)
上記のように、資金の受け取り方法が豊富なのがリバースモーゲージの魅力的な点です。
自分の好きな方法を選ぶようにしましょう。
デメリット
リバースモーゲージのデメリットとしては以下が挙げられます。
- マンションが対象外となることがある
- 金利が上昇する可能性がある
- 利用する上での条件が厳しい
それでは一つ一つ詳しく説明します。
マンションが対象外となることがある
多くの場合、土地を含めた不動産が利用の対象となるため、マンションが対象外となることがあります。
このように、リバースモーゲージの対象となる物件が限られてしまうため利用するのが難しい場合が考えられます。
金利が上昇する可能性がある
借入期間中に金利が上昇すると、それに比例して毎月の支払い金額も大きくなってしまいます。
利用する上での条件が厳しい
場合によっては条件がクリアできずリバースモーゲージを利用することができない可能性もあるので、利用条件をしっかり確認したうえでリバースモーゲージの検討に入りましょう。
リースバックとリースモーゲージの比較
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この二つの点の主な違いには何があるのでしょう。簡単に説明していきます。
「売却」か、「担保」か
リースバックは物件を売却してから資金を得ますが、リバースモーゲージは自宅を売却する前に金融機関から資金を前借りして、契約者の死亡後に住宅の売却をして返済していきます。
また、リバースモーゲージは高齢者向けのサービスとなっておりますが、リースバックに厳しい年齢制限はありません。
リースバックとリバースモーゲージ、どちらの条件もクリアしている場合は、売却をして一気に資金を得るか、借り入れとして少しずつ資金を得るか、自分の需要にあった方を選ぶようにしましょう。
毎月の支払額の違い
毎月の支払額はリバースモーゲージよりもリースバックのほうが大きいです。
なぜなら、相場よりも高めに設定された家賃を支払い、場合によっては住宅ローンの残債を返済しなければならないからです。
また、その家賃も一般的な相場よりは高く設定されるため、その点も考慮する必要があります。
その点に比べて、リバースモーゲージでは毎月に支払うのは利息分のみでよいため、リースバックよりは毎月の負担が少なく済むのです。
まとめ
今回はリースバックとリバースモーゲージについての紹介とそれぞれの特徴を捉えた違いについて説明しましたが、いかがでしたでしょうか。
両者とも不動産を利用した資産調達方法として知られていますが、その仕組みは根本から異なります。そのため、リースバックとリバースモーゲージの契約までの流れやどのようなサービス内容なのかをよく理解する必要があります。
その上で、この制度を利用する自分自身やご家族の状況、そして将来を見通した選択をすることが大切です。
また、この2つのサービス以外にも、任意売却や買い替えなどのように、資金調達方法や不動産売却の方法は他にも存在します。
資金に困っている方は、他にもさまざまな解決策があることを知った上で、自分の需要に合った選択を行うようにしましょう。