転勤が決まって家貸す時の知っておくべき5つのポイントを紹介

転勤 家貸す

夢のマイホームをようやく手に入れたと思っていたら、急な辞令で転勤することに……せっかくなら持ち家を人に貸して、生活費や住宅ローンの足しにしたいと考える人も多くいらっしゃいます。

しかし、実際に人に家を貸そうとなると、どのようなことを知って契約を進めればいいのかわかりませんよね。

本記事では、転勤で持ち家を人に貸すときに知っておくべき5つのポイントと、持ち家を賃貸にするまでの流れについてご紹介します。

転勤が決まって持ち家を人に貸そうと考えている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

持ち家を貸すときに知っておくべき5つのポイント

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持ち家を人に貸す場合、どのようなことを事前に知っておくべきか把握しておきたいですよね。

ここでは、持ち家を人に貸すときに知っておくべき5つのポイントについてご紹介します。

転勤の期間がどれくらいなのかを知っておく

転勤が決まったとしても転勤先や仕事の内容によっては、すぐに住み慣れた家に戻って来れる可能性があります。

確実に1年以内に持ち家に戻ってくるとわかっていた場合は、家は貸し出さず空き家にしておいてもよいでしょう。

なぜなら、1年未満の短期間では借りる人が少なく見つけづらいからです。

さらに、賃貸に出す前には家のクリーニング代やリフォーム代など、さまざまな費用がかかる可能性があります。

もちろん、賃貸需要の高い地域で短期間でも住む人が見つかる可能性があれば持ち家を賃貸にしてもよいのですが、住む期間が短いと相場より家賃が安くなることも覚えておいてください。

転勤期間が2年以上であれば、持ち家を賃貸として出すことをおすすめします。

「定期借家契約」と「普通借家契約」の違いを知っておく

家を賃貸にするときには2つの契約方法があり、どちらかを選ぶことができます。

先々のトラブルを回避するためにも、必ず「普通借家契約」と「定期借家契約」の違いを知って、自分に合った契約方法を選びましょう。

定期借家契約

結論からお伝えすると、持ち家を貸し出す場合は「定期借家契約」にしましょう。

定期借家契約は、契約期間を自分で自由に設定することができ、さらに契約更新がありません。

定期借家契約であれば契約期間が終了したときに、確実に入居者は退去しなければならないので、転勤の期間がどのくらいなのかが分かっており、必ず持ち家に戻ることを決めているのであれば、定期借家契約にすることをおすすめします。

ただし、定期借家契約には2つのデメリットがあります。

  • 住む期間が限定されるので入居者が決まりにくい
  • 家賃が相場より安くなる

あまりデメリットに問題を感じない場合や、長期間の転勤が決まっている人は、確実に明け渡しされる定期借家契約を選ぶとよいでしょう。

普通借家契約

借主から解約の手続きがない限りは契約が自動的に更新されるのが「普通借家契約」です。

マンションやアパートのほとんどが、普通借家契約で家を貸し出しています。

契約期間は1年以上であれば上限がなく、一般的には契約期間を2年にすることが多いです。

1年未満の契約の場合「期間に定めのない賃貸借契約」とみなされます。

普通借家契約で注意すべきポイントは、入居者は強く保護されており、契約期間が満了していたとしても正当な事由がない限り、住み続けることができます。

仮に、普通借家契約を選んだ場合、転勤から戻って自分の家に住みなおそうと思っても、借主を追い出すことができない可能性が非常に高いです。

家主側からの更新拒絶や解約は「正当な事由」があれば可能ですが、認められるのはごく稀なので、転勤の期間が決まっていて家を貸し出す場合は必ず「定期借家契約」にしましょう。

ただし、無期限で持ち家を貸したい人には、普通借家契約がおすすめです。

3つの管理方法を知っておく

家を貸し出すときには、3つの管理方法があります。

「管理委託」「自主管理」「サブリース」の3種類があり、それぞれの特徴を把握して、自分に合った管理方法を選ぶことが大切です。

最初に、転勤する人におすすめの管理方法をお伝えすると、手間と費用がかからない「管理委託」です。

管理委託を強みとしている不動産会社はたくさんあるので、管理業務をどこまで請け負ってくれるのか比較して選ぶようにしましょう。

管理委託

家主のもとに入る家賃収入のうち一定額を手数料として支払うことで、管理会社に賃貸管理業務を任せる管理方法です。

持ち家を賃貸にする場合、入居者の募集や契約、家賃の集金などの業務全般を行う必要がありますが、これらを全て知識のある専門家に任せることができます。

管理委託は最も多くの人が利用しており、安心して持ち家を貸し出すことができるでしょう。

しかし、管理委託にする場合は注意すべきポイントがあり、選ぶ管理会社によってサービスの内容や管理委託費が違うので、いくつか不動産会社の候補を探し、比較した上で選ぶことが重要です。

自主管理

自主管理は、入居者とのやり取りを家主が対応することをいいます。

自主管理のメリットとしては、管理費用が不要なのでコストが削減できることです。

しかし、家賃回収をはじめ、クレームや近所とのトラブルなど、さまざまな対応を要するので、時間や手間がかかります。また、すぐに対応できる距離にいなければなりません。

入居者の募集から賃貸借契約の凍結までは不動産会社に依頼しますが、転勤となると自主管理はほぼできないと思ってよいでしょう。

サブリース

サブリースとは、「転貸(てんたい)」もしくは、「また貸し」のことをいいます。

不動産会社が、家主から家を借りた上で入居者に貸す方法です。

入居者の募集から入居の手続き、物件の管理、退去の手続きまで管理会社が行ってくれるので手間がかかりません。

さらに、家賃滞納の督促やトラブルも管理会社が行うので、家主の負担が軽くなります。

サブリースは「空室補償サービス」というシステムがあり、実際に入居者が決まらなかったとしても、管理会社が賃料を負担して、管理費などを差し引いた金額を家主に支払ってくれるので、空き家状態が続いたとしても安定的な収入が得られます。

ただし、サブリースの場合、入居者との契約期間が十数年とかなり長期的な契約内容になるので、転勤の期間が2〜3年ほどの見込みでしたらサブリースは選択しないようにしましょう。

住宅ローンが残っている場合は要注意

転勤が決まって持ち家を貸し出すことを決めたとしても、住宅ローンが残っている場合は注意が必要です。

住宅ローン自体が自宅を買う人のためのローンなので、家主が住むことが条件となっています。

住宅ローンが残っていて持ち家を貸し出す場合は、事業用ローンに切り替える必要があります。切り替えた際には、住宅ローンよりも事業用ローンのほうが金利が上がってしまう可能性があることも知っておきましょう。

ただし、事情や条件によっては住宅ローンのままで契約が続けられる可能性があるので、必ず金融機関に相談することを忘れないようにしましょう。

持ち家を貸し出す際のリスクを確認しておく

持ち家を賃貸にすると家賃収入を安定して得られ、管理する手間も省けるのが最大のメリットですが、良いことばかりではありません。

持ち家を人に貸す際には、いくつかリスクが伴います。

  • 建物に傷がつく
  • 住宅設備の修理は家主が負担する
  • 売却が難しくなる
  • 転勤期間の変更に柔軟な対応が取りにくい

持ち家を貸す出す際には、必ずリスクとなる部分を把握しておくことが大切です。

転勤の期間がある程度決まっていたとしても、変更になる可能性もあります。仮に転勤が終了し持ち家に戻れたとしても、他人に家を使われることで細かい部分が損傷していることもあるので、あまり良い気分になれないかもしれません。

実際に貸し出してみると、上記以外にもさまざまなリスクが出てくる可能性がありますが、それも踏まえた上で経済的なメリットを最優先したい人は家を貸し出す選択肢を選ぶと良いでしょう。

持ち家を賃貸にするまでの手順

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実際に、持ち家を賃貸にすることを決めたなら、入居者が住むまでの手順を知っておくとスムーズに物事を進められます。

ここでは、持ち家を貸す出すまでの手順についてご紹介します。

不動産会社を決める

まずは、不動産会社を探すことから始めます。

不動産会社の中でも専門的な得意分野があるので、賃貸物件に強みがあることを条件に不動産会社を選定しましょう。

賃貸物件を扱っている不動産会社でも、一軒家を専門としているのか、マンションやアパートなど集合住宅を専門としているのか分かれるので、念入りに調べることが大切です。

提供しているサービス内容や、強みにしている部分も不動産会社によって異なるため、利用先の選定は慎重に行いましょう。

不動産会社と契約を結ぶ

条件の合う不動産会社が決まったら契約を結び、持ち家を賃貸物件として広告を出します。

契約は代理契約と、媒介契約の2パターンがあり、次のように内容が異なります。

代理契約

  • 不動産会社が入居者を募集する
  • 不動産会社が入居者の決定を行う

媒介契約

  • 不動産会社が入居者を募集する
  • 家主が入居者を決定する

持ち家を賃貸広告として出し、入居者を募集するのは不動産会社が行いますが、入居者を決定するのが不動産会社なのか家主なのかは契約次第で異なります。

自分で入居者を決めたい場合は、媒介契約がおすすめです。入居者が決まる前に遠くに転勤している可能性が高い人は、代理契約がよいでしょう。

入居条件や家賃を決めて入居者を募集

不動産会社と契約を結んだら、具体的な条件を決めます。

主に、「入居の条件」と「家賃」を決めますが、家賃設定は入居者を獲得するための重要なポイントです。

高い家賃にすると家賃収入として得られる額が多くなりますが、入居者の獲得が難しくなります。

逆に、家賃の設定が低いと入居者は獲得しやすくなりますが、家賃収入が少なくなるので貸し出しても損失が出てしまうことがあります。

家賃の設定バランスを上手に取ることが重要なので、不動産会社に相談するか、持ち家周辺の家賃の相場を調べて参考にするとよいでしょう。

また、入居条件もとても重要で、内容次第では募集者が集まらない可能性があります。

細かい条件を考える必要がありますが、条件が多いほど入居者には不利になるため、本当に必要な入居条件だけを設定するようにしましょう。

内覧後に入居者と賃貸契約を結ぶ

入居条件や家賃が決まり、入居希望者が現れたら実際に持ち家を内覧してもらいます。

設定した入居条件と家賃に納得してもらえたなら契約となりますが、合意に至らなかった場合は、次の入居希望者に来てもらい契約が結ばれるまで内覧を繰り返します。

入居者が決まれば賃貸契約を結んで、ようやく家賃収入が得られるようになります。

まとめ

本記事では、転勤で持ち家を人に貸すときに知っておくべき5つのポイントと、持ち家を賃貸物件にするまでの流れについてご紹介しましたが、参考になりましたでしょうか?

持ち家を賃貸物件として貸し出すことで、毎月一定の家賃収入が得られ、生活費や住宅ローンに回せますが、同時にいくつか知っておくべきポイントがあります。

金銭的な部分を考えることも大切ですが、転勤の期間がどのくらいなのか、どういった契約内容で進めていくのか、転勤が終了したらどうするのか、といったことも考えることが重要です。

ほかにもリスクとなる部分もあるので、持ち家を貸し出すときには不動産会社にしっかり相談し、自分に合った最適なプランを考えて賃貸物件として出しましょう。

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