任意売却とは?特徴を把握して競売を回避する方法

任意売却とは

何らかの理由で住宅ローンの支払いが滞ってしまい、今後の返済も厳しいと悩んでいる方は、競売にかけられてしまう前に任意売却をすることで自宅を売却してローンの返済に充てることができます。

任意売却は住宅ローンを滞納した方が行える売却方法で、デメリットの多い競売を回避して自分の意思で自宅を売却します。

任意売却を行わずに競売を避けるためには、住宅ローンの残債をすべて一括で返済しなければいけませんが、住宅ローンを滞納している状態で住宅ローンの残債を一括で支払うというのは難しいため現実的ではありません。

任意売却で自宅を売却すれば、売却金額で支払いきれなかった住宅ローンの残債も分割で支払うことができ、生活に無理のない計画を立てることができます。

そこでこの記事では、任意売却の特徴についてと、任意売却がおすすめできるケースをご紹介します。住宅ローンの返済に困っているという方は、是非参考になさってみて下さい。

任意売却の特徴

任意売却とは

任意売却を検討している方は、月々の住宅ローンの支払いが厳しくなってしまい、金融機関から督促状などが送られてきている状態で精神的にも追い込まれている状況です。

そんな状況のなかですが、任意売却についてしっかり把握するとともに、競売を避けるために準備をする必要があります。

まずは任意売却について、特徴や注意点などを詳しくご紹介していきます。

任意売却とは

住宅ローンを何か月も滞納していて、自宅を売却しても住宅ローンを完済することができないという状況の方が利用できる任意売却は、残債が残っている自宅に対して、債権者の合意を得て市場で売却するという方法です。

競売を避けるための1つの選択肢であり、ローンが既に事故債権化していることから、売却時にローンを返済できなくても抵当権の抹消に応じてもらえます。

任意売却には以下のようなメリットがあります。

  • 一般市場価格に近い価格で売却できる
  • 周辺に事情を知られにくい
  • 残債を分割で返済できる

任意売却では一般の市場価格に近い価格で売却できるのに対して、競売による強制的な売却は、市場価格の7割程度となります。競売の場合、落札するのはほとんどが不動産会社で、情報が公開されてから比較的短い期間で入札や開札を行うので、購入時のリスクが高くなる分、入札金額は相場よりも低くなります。

任意売却は競売のように裁判所のホームページなどに載ってしまうことはなく、一般的な売却方法と同じなので、住宅ローンを滞納したから売却しているということは周囲に知られにくくなっています。競売は裁判所の関係者が調査のために視察にくることもあるので、周囲に競売に出されることがバレるという心配があります。

任意売却の場合は、自宅を売却して残った債務は金融機関との協議のうえ、無理のない範囲で分割返済することができます。一般的には月5,000~30,000円程度の返済となり、現実的な返済方法が話し合われます。

競売の場合は残債は一括返済を求められるので、競売後に自己破産をしなければいけないという状況に追い込まれてしまう可能性もあります。

任意売却の注意点

任意売却には以下のような注意点があることも覚えておきましょう。

  • 信用情報機関に掲載される可能性がある
  • 不動産会社選びに難航する
  • 競売を避けられない場合もある

6ヵ月以上住宅ローンを滞納していることが任意売却の条件になるため、すでに信用情報機関に掲載されている状態です。いわゆるブラックリストと呼ばれるもので、カードの新規作成やショッピングローンや教育ローンを組むことも難しくなります。また、7年程度は金融機関からの借入等が出来なくなります。

任意売却を行っている不動産会社の中にはモラルが低かったり、悪徳業者がいるというのも気を付けるポイントで、自己破産を勧められたり手数料だけを何十万円も取られたりすることもあるので、不動産会社選びに難航することがあります。

弁護士が主体となっている協会や、不動産売却の専門家である税理士や宅地建物取引主任者がいるかどうか、任意売却に関して経験が豊富かどうかを不動産会社を選ぶ際のポイントとして覚えておきましょう。

さらに、ローンを何か月も滞納している状態なので、任意売却を行っていても督促状は届きます。任意売却を決意しても長期間買い手がつかないという場合は競売を申し立てられてしまい、競売によって買主が決まってしまえば任意売却は行えません。

諸経費は売却代金から支払える

任意売却でも通常通り不動産を売却する際の諸経費がかかります。

  • 仲介手数料(売却価格の3%+6万円及び消費税)
  • 抵当権設定登記の解除費用(12,000円程度)

この他にも、場合によっては測量費用などがかかってくるケースもあります。しかし、債務者は実際にこのような経費を支払うことが難しいという状況です。そのため金融機関の同意を得たうえで売却代金の中から諸経費を控除して支払うことができます。

リースバックができる可能性もある

住宅ローンの返済が滞っていても、どうしても生活環境を変えたくないと思う方には、不動産投資をしている人に自宅を購入してもらうことで、リースバックを利用してそのまま自宅に住み続けることもできます。

リースバックとは、不動産投資家や不動産会社に家を買ってもらって、賃貸としてそのまま自宅に住むという方法で、生活環境を変えることなく今まで通りの日常生活を送ることができます。

任意売却とリースバックを併用する場合は、債権者が決めた条件で売却することや、投資家を探すことが必要になりますが、任意売却とリースバックを得意としている不動産会社も存在するので、そのような不動産会社を探してみましょう。

競売にかけられてしまうと、入札者は落札物件を転売することを目的としていることがほとんどなので、住み続けられる可能性は非常に低くなります。

任意売却をおすすめできるケース

任意売却とは

任意売却について詳しくご紹介しましたが、仕組みやメリット、注意点についてご理解いただけましたか?

ここからは、任意売却をおすすめできるケースをご紹介します。

金融機関から催促状が来ている

金融機関から催促状や督促状が来ているという方は、このまま放置することで競売にかけられてしまいます。

一般の金融機関の場合、延滞期間が3ヵ月を超えると期限の利益が喪失されることとなり、代位弁済、保証履行となります。債権者が金融機関から保証機関にうつることで、一括返済を求められ、一括返済が厳しいとなるといよいよ競売の準備が進められてしまいます。

今後もローン返済の目途が立たないという場合は、早急に任意売却の手続きを進める必要があります。

債権者から競売の申し立てをされている

すでに競売の申し立てを受けているという場合は、入札期間、開札日までに売却の手続きを完了させる必要があるので、時間が限られてしまっています。

一刻も早く任意売却に切り替える手続きをすることが必要です。

債権整理を検討している

カードローンや消費者金融などの借金を抱えていて、住宅ローン以外にも借金があるという方は、任意売却で自宅を売却することをおすすめします。

住宅ローンより高い金利の借入をしていると、信用情報にその借入状況が共有されて、住宅ローンの借り替えや返済計画の見直しがしづらくなります。

住宅ローンだけではなく、その他のローンや借入があるという方は、住宅ローンの支払いを無くして今後の生活の状況を改善するためにも、任意売却がおすすめです。

まとめ

任意売却についてと、任意売却をおすすめするケースをご紹介しましたが、参考になりましたか?

住宅ローンの返済が滞ってしまい、競売にかけられる前の最後の砦と言えるのが、任意売却です。

ローンを完済できない場合は自己破産して債務整理をしなければなりませんが、任意売却をすることで無理のない返済計画を組めることがほとんどです。

しかし、自己破産をするということも一つの選択肢として考えておきましょう。無理のない返済計画といっても、この先何十年もローンの残債を支払うことになるため、弁護士に依頼をして自己破産の申し立てをすることもローンの残債を無くす手段の一つです。

今後の生活に不安を感じてしまう程の大きな悩みの種となる住宅ローンの返済は、任意売却という手段で解決することもできます。

さらに、任意売却とリースバックを併用できる場合もあり、任意売却後もそのまま自宅に住み続けることができる可能性もあります。

リースバックを利用することで、賃貸契約を結び住み慣れた土地から離れることなく暮らすこともできます。

信頼できる不動産会社を見つけて、納得のうえで任意売却を進めていきましょう。

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