家の売却期間と短期間で売却を成功させるために必要な3つのポイント

急な転勤や離婚、もしくは相続したものの住む予定がなく売却したいなど理由はそれぞれですが、不動産売却が必要になるケースが時として起こることがあります。

特に転勤や離婚などの場合では、売却をなるべく短期間で済ませたいと思う方がほとんどではないでしょうか。

スムーズに売却し現金化することで新たな生活への資金としても活用することができ、精神的な負担も最小限に抑えることができます。

確実に不動産売却を成功させるためには、事前に売却の流れを理解し計画的に行動していくことが大切です。

この記事では、不動産を売却するためにかかる売却期間とスムーズに売却を成功させるポイントについてご紹介していきます。

戸建て住宅の売却期間

マンションと比較した場合、自宅などの戸建て住宅は一般的に売却期間が長くなる傾向にあります。

ここからは、不動産を売却するときのおおよその期間と流れをご説明します。

売却に必要な期間と流れ

戸建て住宅の場合、売却を検討し始めてから物件を引き渡し、取引が終了するまで通常約3〜6ヶ月程必要です。

不動産売却を行うための準備段階から売却完了までの詳細が以下のようになります。

売却前（1〜4週間）

• 相場の把握

不動産業者に任せきりにせず、事前にご自分でも物件の相場を知っておくと売却する物件の価値を客観的に把握することができ、不動産業者を選ぶ際にも活かすことが可能です。

• 査定を依頼

なるべく複数の業者に査定を依頼し、物件の適正な売却価格を把握しましょう。

• 媒介契約を結ぶ

媒介契約を結ぶことで不動産業者が仲介となり、売却する準備が整うことになります。

売却中（1〜3ヶ月）

• 購入希望者の内覧受け入れ

内覧は購入希望者が購入する意思を固める重要な要素となりますので、掃除や修繕など事前に内覧のための準備をしておくと良いでしょう。

• 条件の交渉

物件購入の希望があった場合、購入希望者と物件の価格と条件の交渉を行います。

• 売買契約の締結

条件交渉に折り合いがついた後、売主と買主双方の合意のもとで売買契約を結ぶことになります。

買主の住宅ローンの仮審査状況によっては時間を要し条件交渉から売買契約までの期間が空いてしまうこともあります。

売却後（1〜2ヶ月）

• 決済

売買契約を結ぶと買主から物件価格の10％程を手付金として受領し、売主は手付金の中から不動産業者に仲介手数料を支払います。

売買契約を行った後に買主の住宅ローンの本審査があるため、残代金の支払いは売買契約を結んだ1ヶ月後となることが多いです。

• 物件の引き渡し

売却した物件の引き渡しは決済と同時に行われることが一般的です。

隣地との境界線が曖昧になってしまっているケースでは、測量などを行い境界線を明確にしなければならず、余計に時間がかかってしまう場合があるので事前に確認しておくと良いでしょう。

不動産業者の選び方

不動産売却は、売却活動、価格の設定や条件の交渉、契約書の準備などやるべきことが多い上に専門的な知識や経験が求められます。

不動産を上手に売却するためには、優良な不動産業者を選ぶことがとても大切です。

売却を成功させるための重要なパートナーとなる、不動産業者の選び方についてご説明します。

実績と専門性のある不動産業者

不動産業者はそれぞれに賃貸業、管理業、売却業など専門にしている業務が異なります。

中でも不動産売買は専門的な知識や経験が求められる業務であるため、売却を専門に取り扱う業者を選ぶようにしてください。

売却を専門に取り扱っている業者はその分実績も多く、上手な売却に必要な知識やノウハウを熟知しています。

売主側と買主側の間で行われる価格や条件の交渉などにおいても、不動産業者の担当者に交渉力があるかどうかによって売買内容に影響を及ぼすことが大いにあるため、売却実績も確認しておくと安心です。

査定を依頼する際などに十分コミュニケーションを取り、任せたい業者であるかどうかを見極めるようにしてください。

不動産業者の提案内容

不動産業界では、不動産流通標準情報システムが利用され物件の情報が流通しているため、基本的に業者によって取り扱う不動産情報に大差がありません。

不動産業者の規模や知名度が高いことと、売却力がある業者かどうかは関係があるとは限らないので、業者の知名度ではなく提案内容やサポート体制を重視しましょう。

不動産業者によっては、物件の魅力を引き出し効果的にPRするためのサービスや、万が一買い手がつかなかったときの買取保証などのサポートを提供している業者もあります。

利用したいサービスや保証を受けられることも安心に繋がるので、ご自分が必要とする条件に合う業者を選ぶことも大切です。

また、業者によって持っている販売網や得意とする宣伝方法が異なるため、売却を成功させるためにどのようなサポートをして貰えるのかどうか、販売するための戦略を明確に聞いておくと良いでしょう。

自由度のある契約方法

物件の査定を行い依頼する不動産業者が決まったら、業者と媒介契約を結ぶことになります。

媒介契約は、専任媒介契約、専属専任媒介契約、一般媒介契約の3つの方法がありますが、売主の希望の契約方法で契約ができるかどうかを確認しておきましょう。

1社のみに仲介を任せる専任媒介契約、専属専任媒介契約は他業者に重複して依頼することができません。

不動産業者には大きなメリットですが、売主側からすると好条件の他業者が見つかったときに契約し直すことができないというデメリットを含みます。

一方、専任売却は1社限定の契約となりますが、買主が見つかれば業者が確実に利益をあげることができるため不動産業者の売却意欲が強いというメリットがあります。

保有する物件の状態や立地などを考え、売主の意向に添った契約方法を選択することができるのかどうかを前もって確認しておくことが大切です。

短期間で売却するための3つのポイント

引越しや離婚の際の財産分与、相続税の支払いなど期限のある状況での不動産売却は、なるべく長期化せず短期間で売却したいと多くの方が思うものです。

ここからは、できるだけ短期間にスムーズな売却を行うためのポイントについてご紹介します。

売却の時期を見定める

不動産は人々の生活と直結しているため、転勤や転職、子供の進学に合わせて住み替えたいなど一定のニーズがあり、毎年市場が盛んに動く時期があります。

2〜3月と9〜10月の期間が不動産市場が活発になる時期にあたり、この期間におおよその照準を合わせることでスムーズに売却することが可能です。

物件の売却時期をある程度調整することができる場合は、需要の上がる時期を見逃さずに上手く活用することで、相場よりも売却価格を下げることなく安定した売却に繋げることができます。

物件情報の伝え方を工夫する

物件の購入を検討している方にとって、広告に掲載される写真は物件に興味を持つ上でとても重要な判断要素となります。

暗い写真が使われてしまっている場合などでは、雰囲気が良くないといった印象や日当たりが悪いというようなマイナスイメージを持たれてしまうことが多々あります。

物件の魅力が最大限伝わるように、写真の撮り方や照明なども工夫し、広告に添えるコメントもわかりやすく丁寧に記載するように心がけましょう。

また、内覧の希望があった場合に備えて、売却活動を開始する時期までには前もって掃除などを行い準備をしておくこともスムーズな売却を行うためには重要です。

特に、水回りを綺麗にしておくと購入を検討している方に好印象を持ってもらえることが多く、周辺に競合物件がある場合でも買い手がつく可能性が上がります。

買い取りの検討

不動産を売却するための時間がなく、なるべく早く確実に売却したいときには、買取保証の利用や不動産業者に直接買い取ってもらう方法を検討するのも得策です。

買取保証は、物件の仲介と買い取りを合わせた方法で、仲介での不動産の売却活動を行い一定期間買主が見つからなかった場合に不動産業者が物件の買い取りを行います。

買取保証では、売り出しの価格を高めに設定し、買い手がつかなければ価格を段階的に下げていくのですが、買取保証額よりも物件の価格が下がることはないので売却期限が決まっている状況などでは安心できる保証制度です。

買い取りは、仲介はせず不動産業者に直接買い取ってもらう方法で手早く売却することが可能です。

早急に売却を行いたい場合には心強いサービスですが、大幅に売却価格が低下してしまい、市場相場の6割程度の価格となることがほとんどですので十分に検討し判断するようにしてください。

まとめ

ここまで、不動産を売却するために必要な売却期間と、短期間で売却したいときのポイントについてご紹介してきましたがいかがでしたでしょうか。

戸建て住宅は、マンションと比べると売却完了までに時間がかかってしまう傾向にありますが、不動産売却の流れを把握し準備しておくことでスムーズな売却を行うことが可能です。

なるべく短期間で売却したい場合には、買取保証を付けられる業者を選ぶなどご自分の状況と照らし合わせて複数の業者を検討し上手に売却を行いましょう。

是非この記事を参考に、満足のいくスムーズな不動産売却に向けて行動していってください。