リースバックの仕組みと知っておくべきことを徹底解説

リースバック 仕訳

リースバックは、コロナ不況などにより生活資金が必要になっている今、注目されているサービスです。

リースバックとは、不動産を売却し現金を手にした後もそのまま住み続けることができる仕組みですが、具体的にどのようなものなのか分からない、仕組みは理解したが損はしないのか、など少し分かりにくいサービスだからこそ疑問点や不安点もあると思います。

こちらの記事では、リースバックがどんなものなのか、仕組みやデメリットを徹底解説していきます。

リースバックとは

リースバック 仕訳

リースバックとは、自宅などの不動産を売却し買主にリース(家賃)を支払うことで売却後も自宅に住み続けることができるサービスです。不動産売買と賃貸借契約が組み合わさった契約です。

買取金額は一括で支払われるためローンを払うこともでき、まとまった金額が必要になった際にも利用されています。

不動産を売却することでまとまった資金を得ることができて、賃貸することで売却後も住み続けられる仕組みになっています。

リースバックは、以下のような理由で利用されることがあります。

  • 子供の教育費
  • 年金不足、老後の生活費を補う場合
  • 住宅ローン以外の返済
  • 事業資金として活用

また、一時的にまとまった資金が必要になり売却をしても、将来的に安定した収入を見込めるなどの理由があれば売却した不動産を買い戻すことも可能です。

リースバックの仕組み

リースバック 仕訳

リースバックの仕組みは、おおまかに下記のようになります。

  1. 自宅を売却
  2. リース契約
  3. 資金ができたら買い戻し

それぞれの詳細を解説していきます。

自宅を売却

まず、リースバックを扱っている不動産会社に連絡をして所有している不動産がいくらで売却できるのか見積もりを何社か取りましょう。

実際の買取価格は相場の7〜8割程度と言われています。理由としては不動産会社は投資目的として購入をする為、利回りを意識して安く設定するためです。

所有権も自身から不動産会社へ渡ります。

リース契約

不動産会社と売買契約を結んだら普通借家契約を結びます。したがって同じ家に住み続けることができます。

また、リースバック会社によっては普通借家契約ではなく定期借家契約を行っている場合があります。定期借家契約の場合は、契約期間が満了になると再契約できないケースがあるので、契約時は注意してください。

資金ができたら買い戻し

リースバックのメリットの一つとして買い戻しも可能です。まとまった資金が必要となりリースバックを利用し一度不動産を売却し、賃貸料を払いながら資金を作り買い戻すという計画を立てることもできます。

売買契約書と賃貸契約書に買い戻しの条件を記載するようにしましょう。

リースバックのメリット、デメリット

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資金調達ができて、不動産を売却後も住み続けることもできるリースバックですが、資金調達、住み続けられる以外のメリットはあるのか、デメリットも把握できるようにするために、ここからはリースバックのメリット、デメリットをご紹介します。

メリット

以下のようなメリットがあります。

  • 住み慣れた家にそのまま住み続けられる
  • 家を所有することで発生するリスクを無くせる
  • 周囲に売却したことが知られない

それぞれの詳細を解説していきます。

住み慣れた家にそのまま住み続けられる

基本的に家を売却してしまうと住むことはできませんが、リースバックでは、今住んでいる家を売却した後も住み続けることができます。

そのため、新しく家を探したり引っ越しをする必要がありません。自宅を売却し、まとまった資金を手に入れて住み慣れた家にそのまま住み続けられるのはリースバックの最大のメリットです。

不動産会社によって期日は異なりますが、約1ヶ月ほどで現金化してくれます。

家を所有することで発生するリスクを無くせる

家を所有していると倒壊、災害、修繕、価格変動など、さまざまなリスクがあります。

災害などは不動産の価値を下げ売却できなくなる可能性もあります。リースバックなら不動産を所有しないことになり所有権は買主へ移ります。つまりこれらのリスクは買主が負担することになります。

周囲に売却したことが知られない

リースバックでは家を売却したことを周りに知られずに利用することができます。

売却後も住み続けられるため、売却の理由を聞かれたり、噂がたってしまうというリスクを避けることができます。リースバックでは、直接買主と交渉し、売却前に買主が決まっているので売却したことを知られずに済みます。

デメリット

以下のようなデメリットがあります。

  • 売却価格が市場価格よりも安くなる
  • 相場よりも家賃がかかる
  • ずっと同じ家に住めるとは限らない

それぞれの詳細を解説していきます。

売却価格が市場価格よりも安くなる

リースバックは自宅の売却価格が市場価格よりも安くなります。理由としてリースバック会社が売主の家賃滞納や買い戻しに応じるため自由に売買できないリスクを負っているからです。場合によっては高く売却できてもその後の家賃が高くなる可能性もあります。

相場よりも家賃がかかる

上記でも説明した通り家賃が相場よりも高くなる可能性があります。

リースバックで自宅を売却した場合、賃貸住宅となる為、毎月家賃をリースバック会社へ支払うようになります。リース料は住宅の築年数や土地の条件などで変わりますが、リースバック会社の利回りを重視して決められることが多いです。

リースバックを利用した際の家賃は市場の相場ではなく買取価格に対する利回りを考慮して家賃が算出されることを覚えておきましょう。

ずっと同じ家に住めるとは限らない

前述したように売却した後も同じ家に住み続けられることがリースバックのメリットですが、契約書に「定期借家契約」と記載されている場合は賃貸期間が定められてしまいます。買取る不動産会社が期間を決めますが、一般的には2年ほどとなっています。

2年以内に買い戻せない場合は退去せざるを得なくなってしまうため「普通借家契約」ができるリースバック会社を選びましょう。

リースバックと任意売却の違いとは

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ここからはリースバックと任意売却の違いについてご紹介します。

まず、任意売却とは家賃が払えず滞納してしまっている、多額の住宅ローンを支払える見通しが立たない場合など、債権者の同意を得て不動産を売却することですす。

例えば住宅ローンが3000万円残っていて現在の市場相場が2000万円だった場合、家を売却してもローンが完済できません。このように売却してもローンが残ってしまう場合、金融機関に売却してもらえるよう交渉をします。これを任意売却と言います。

リースバックと任意売却は別々のもののように考えられやすいですが、リースバックと任意売却は別々のものではなく任意売却の話し合いの結果、任意売却時の一つの手段としてリースバックがある、という認識をしましょう。

任意売却とリースバックの違いとしては、リースバックは賃貸料を払えばそのまま住み続けることができる、将来買い戻すことができる可能性がある、という点が大きく違います。

リースバックを成功させるには

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リースバックを成功させるため以下の3つのポイントをご紹介します。

  • 信頼できる不動産会社を選ぶ
  • 自宅の適正価格を知る
  • 契約前に条件を詳しく確認しておく

信頼できる不動産会社を選ぶ

リースバックを成功させるには買主である不動産会社選びが大事になります。多数のリースバック実績がある不動産会社を選ぶようにしましょう。

また、相談をする際はリースバックをしたい理由や抱えている不安などを具体的に伝え、客観的で冷静な意見や的確なアドバイスをくれるかどうかも確認しましょう。

自宅の適正価格を知る

自宅の価格がどのくらいになるのか何社か見積もりを取り、通常の売却価格との比較を事前に確認をしておきましょう。

前述したようにリースバックの場合は相場価格よりも低くなる可能性がありますが、あまりにも低すぎる場合の回避にもなり、交渉もできるので何社か見積もりを取りましょう。

契約前に条件を詳しく確認しておく

物件を売却した後に、できる限り長く住み続けたいと考える方が多いと思います。賃料や契約期間は数年後の生活を見込んだ契約をするようにしましょう。

買い戻しを検討されている方は売却価格についても確認をして無理なく暮らしていけるかチェックしましょう。

まとめ

いかがだったでしょうか。今回の記事では、リースバックの仕組みやメリット、デメリットを解説しました。リースバックは今すぐ資金が欲しくて、今すぐ出て行くことができない方向けのサービスになります。

売却後、まとまった資金を手に入れることができて、住み慣れた家に住み続けることもできるリースバックですが、もちろんデメリットや注意点もあります。

特に買取金額は不動産会社によって大きく異なる場合があります。リースバックを行う前にこの記事のポイントを抑え、いい計画のもと複数の業者を比べ信頼できる不動産会社選びましょう。

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