リバースモーゲージとリースバックのメリット・デメリットを比較
![リバースモーゲージとリースバック](https://iemamoritai.com/wp-content/uploads/2021/06/reverse-mortgage-leaseback4-1024x647.jpg)
リバースモーゲージとリースバック、この二つの言葉をご存じでしょうか。聞いたことがある人も多いと思いますが、ハッキリと違いを理解している人は少ないのではないでしょうか。
どんなメリットやデメリットがあり、実際にリスクがあるのはどちらなのか、そんな疑問を抱いている人も多いはずです。さまざまな事情の中でも老後資金のためにどちらかを選択しようと検討している段階の人は最後までご覧ください。
こちらの記事ではリバースモーゲージとリースバックの違いや、それぞれのメリットとデメリット、どんな時にどちらを選択するのが良いかをご紹介していきます。
リバースモーゲージとは?
![リバースモーゲージとリースバック](https://iemamoritai.com/wp-content/uploads/2021/06/reverse-mortgage-leaseback6.jpg)
リバースモーゲージとは簡単に説明すると、「ご自宅を担保にできる」+「ご自宅に住み続けることが出来る」両方を実現することができながら、老後資金を借りることができてしまうサービスです。主にシニア層の方に向けて特化しているローンのサービスです。
近年ではニュースなどでも「リバースモーゲージ型住宅ローン」という言葉を目にすることも増えているのではないでしょうか。ローンはローンでも、一般のローンとは返済方法に違いがあります。
一般的な住宅ローンの融資方法と返済方法は下記となります。
- 融資方法:最初にまとまった融資を受ける
- 返済方法:毎月元本と利息を返済
リバースモーゲージ型住宅ローンの融資方法と返済方法は下記となります。
- 融資方法:枠内の中で定期的or一括で融資を受ける
- 返済方法:死亡後or契約期間終了後に担保不動産の売却代金で返済、または相続人による手もと資金での一括返済となり、存命中または契約期間中は毎月利息のみの返済
上記のようにリバースモーゲージ型住宅ローンは、一般のローンと比べると大きな違いがあるのも特徴の一つになります。
リースバックとは?
![リバースモーゲージとリースバック](https://iemamoritai.com/wp-content/uploads/2021/06/reverse-mortgage-leaseback5.jpg)
リースバックとは、「自宅を売却し現金をまとまって手に資することができる」+「賃貸物件として住み続けることができる」両方を実現できる方法になります。現在の環境などを変えることがなく、まとまった現金を手にすることができる取引形態です。
「セール&リースバック」とも呼ばれているのですが、あまりニュースなどで目にする機会が多くないので存在を知らない人も多いかも知れないです。広く知られているリバースモーゲージに比べると「本当に大丈夫?」と不安があるでしょうか。
リースバックも老後資金のために有効な方法の一つではありますが、賃貸契約なのでトラブルが起こる可能性もあります。
リースバックのトラブル代表例としては下記の三点があります。
- 以前よりも家賃が上がってしまった
- 同意がないのに売却されてしまった
- リースバック後の買戻し金額が高い
上記の中でも二つ目の勝手に売却されてしまうケースが多いようです。賃貸契約時に、不動産業者と勝手に売却しない約束をしっかりと決めてください。これが非常に重要なポイントになります。
リバースモーゲージとリースバックの違い
![リバースモーゲージとリースバック](https://iemamoritai.com/wp-content/uploads/2021/06/reverse-mortgage-leaseback.jpg)
ここからは「リバースモーゲージ」と「リースバック」の違いを重点的に説明していきます。さらには双方のメリット、デメリット、リスクなどもご紹介していきます。違いを理解できれば選択肢も広がるのではないでしょうか。
最も大きな違いは下記となります。
- リバースモーゲージ:自宅を担保にして融資を受けることができる金融商品
- リースバック:自宅の売却と賃貸契約を組み合わせた不動産取引方法
リバースモーゲージとリースバックは、似て非なるものというのがお分かりいただけたでしょうか。
双方のメリット・デメリット・リスク
「リバースモーゲージ」と「リースバック」のメリット・デメリット・リスクを下記の表にまとめてみました。
リバースモーゲージ
メリット |
|
デメリット |
|
リスク |
|
リースバック
メリット |
|
デメリット |
|
リスク |
|
双方を比べてみると「リバースモーゲージ」よりも「リースバック」の方がメリットが多く、デメリットとリスクが少ないように感じるかも知れません。
手に入る金額についても、リースバックは一括で売却金額を受け取れるのに対して、リバースモーゲージは年金の形式で徐々に融資を受け取る違いもあります。
老後資金
![リバースモーゲージとリースバック](https://iemamoritai.com/wp-content/uploads/2021/06/reverse-mortgage-leaseback2.jpg)
老後資金のために「リバースモーゲージ」と「リースバック」の違いなどを比較してきましたが、まず「老後資金って何?」、「老後資金って必要なの?」と思っている方もいらっしゃるかも知れません。ここではそんな「老後資金」のことについても触れていきます。
老後資金とは一般的には定年退職の年齢60~65歳以降に生活をするために必要な資金と言われています。現在の平均寿命は男性で81.41歳、女性では87.45歳ですので、定年後に男性では16~21年、女性では22~27年間生活することになります。
老後といってもかなりの年数を生活する計算になりますよね。ほとんどの方は「年金」が生活資金の中心になると思います。老後には、「生活資金」「治療費」「介護費」「死後清算費用」などさまざまな資金が必要になってきます。
「老後2000万円問題」が大きく問題視されていますが、現実的には老後資金は「約3360万円」が必要とも言われています。一般的な「国民年金」と「厚生年金」だけでは有意義な老後生活を送ることが難しい印象が強いのではないでしょうか。
少子高齢化が加速している現代では、約90%の方が老後生活に不安を感じている調査結果もあります。これだけ多くの人が不安を感じているのにも、年金問題が大きく関係しています。
公的年金制度と、私的年金制度などで老後生活の収入計画を立てることも大事ですが、現状の支出と老後の支出を整理することも重要です。
リバースモーゲージやリースバックを有効活用することによって老後設計の明確さに大きな差が生じるのではないでしょうか。ゆとりのある老後生活を送るためにも、現在と未来を同時に考えて今後の老後資金対策を考えていきましょう。
シチュエーションに合わせての選択
![リバースモーゲージとリースバック](https://iemamoritai.com/wp-content/uploads/2021/06/reverse-mortgage-leaseback3.jpg)
リバースモーゲージとリースバックの大きな違いやメリット、デメリット、リスクをここまで紹介してきましたが、一番気になる部分は「どんな時にどちらを選択すれば良いのか?」ではないでしょうか。双方ともに特徴が分かれているので逆に迷ってしまう方も多いと思います。
リバースモーゲージは売却する必要がないので、家賃を支払う必要がないと言うメリットがあります。しかし、自宅を担保に融資を受ける金融商品になりますので年齢など色々な制限があり、さらにオーナーが契約期間以上に長生きすると自宅自体を失ってしまうリスクもあります。
リースバックは自宅を売却するので、まとまった現金が一括で手に入るメリットなどがあります。しかし、その後に賃貸契約をする必要があり毎月、家賃を支払う義務が発生します。こちらも長生きによって居住期間が長くなると売却金額を超えるリスクがあります。
「リバースモーゲージ」と「リースバック」共に自宅に住み続けることが可能なのですが、どちらの条件が最も自分に合っているかを十分に考慮する必要があります。資金の用途が明確に決まっていて担保にできる条件が揃っているなら「リバースモーゲージ」がおすすめです。
毎月の家賃支払いが発生しても一括でまとまった金額を手にする必要があり、資金の使用用途も多岐に渡ることが想定されているのでしたら「リースバック」を選択するのが良いでしょう。
まとめ
「リバースモーゲージ」と「リースバック」を比較した際のメリット・デメリット・リスクなど5つのポイントをここまでご紹介させていただきました。ご検討をされる際の参考になりましたら幸いです。
汗水垂らして一生懸命、働いてきたのに老後生活の方が大変で楽しみもない。そんな生活が待っていると考えるだけで憂鬱になってしまいます。
「リバースモーゲージ」も「リースバック」も老後資金のためには非常に有用なシステムです。正しい選択をすることによって、素晴らしい老後生活を送ることできると思います。
似て非なるサービスの特徴を掴んでいただけましたでしょうか。どちらのサービスも企業によって内容が当然、違います。ご利用をされる前にしっかりとした下調べや情報収集が最も重要なので、直接企業に問い合わせるのもお忘れなく。