リースバックの問題点!利用の際に注意しておきたいポイントを解説
![リースバック 問題](https://iemamoritai.com/wp-content/uploads/2022/01/image5-1-1024x684.jpg)
みなさんは、リースバックという制度を知っていますか?
リースバックとは、近年になって注目を浴びはじめた不動産業界における新しいサービスです。
テレビのCMや雑誌など、多くのメディアで取り上げられることが多くなってきたリースバックですが、「聞いたことはあるけどあまり多く知らない」という方が多く、実際利用する際に困っているという方が多い印象を受けます。
リースバックを利用すると、売主としてはまとまったお金を受け取れたり、住んでいた家に住み続けられたりといったメリットがある一方で、買主としても物件を安く手に入れることができ、毎月安定した家賃収入を得られるというメリットがあります。
売り手にとっても、買い手にとってもメリットが盛りだくさんのリースバックですが、実は注意しておかなければいけないポイントもたくさん存在しています。
そこで今回は、売主側、買主側のそれぞれの視点でのリースバックを利用する際に注意しておきたい問題点を中心に、リースバックの流れや仕組み、リースバックのメリットなどをご紹介していきます。
これからリースバックの利用を検討しているという方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
リースバックとは
![リースバック 問題](https://iemamoritai.com/wp-content/uploads/2022/01/image2-4.jpg)
まずはじめに、リースバックとはそもそも何なのか?についてご紹介していきます。
売り手や買い手の問題点をご紹介する前に、リースバックがどのようなものなのかについて理解を深めていきましょう。
リースバックとは、一言で表すと『不動産売買と賃貸が合体したもの』です。
具体的にどのようなことかと言うと、住んでいる家を売却するも、家賃を払い続けて同じ家に住む、ということになります。
買い手側からの言い方をすると、人が住んでいる物件を購入するも、その後家賃収入を得ながらその人に物件を貸す、ということになります。
つまり、不動産の売買契約を結ぶと同時に、賃貸契約も結ぶような取引のことをリースバックと呼びます。
双方にとってメリットが多数存在していることから、近年人気となっているサービスとなっています。
リースバックの仕組み
![リースバック 問題](https://iemamoritai.com/wp-content/uploads/2022/01/image6.jpg)
では、実際にリースバックとはどのような仕組みになっているのでしょうか?
次にご紹介していくのは、リースバックの仕組みについてです。
通常、マイホームを売却する際は手続きが終了したら、当たり前ですが家を手放し、他に住む場所へ転居する必要があります。
しかし、リースバックではその必要はなく、家の売却を行うと同時に賃貸契約を結ぶため、住んでいたマイホームにその後も住み続けることが可能です。
今回はわかりやすく、マイホームの売り手側の視点で6つのステップに手順をまとめてみたので、ご覧ください。
- 買い手となる不動産会社や、個人の新たなオーナーとなる人物、会社を探す。
- 新たなオーナーに、マイホームを売却する。
- 売却して発生したお金を一括で売り手が受け取る。
- 売却と同時に、新たなオーナーと賃貸契約を結ぶ。
- 売主はここで借主となり、新たなオーナーへ賃料を支払い、その後も変わらずマイホームへ住み続ける。
- リース契約が終了したら、再契約を行うか、買い戻しをするか、契約を満了するかの選択をする。
一見複雑なように見えるリースバックですが、このように手順ごとにまとめるととてもわかりやすいですよね。
聞き慣れないサービスであったり、よく理解できていないサービスだと、利用するのが億劫になってしまいがちですが、このように簡潔にまとめて理解すればとても簡単で便利な仕組みになっているということがわかります。
リースバックのメリット
![リースバック 問題](https://iemamoritai.com/wp-content/uploads/2022/01/image1-4.jpg)
次にご紹介するのは、リースバックによるメリットについてです。今回は、家の売り手側のメリットについてご紹介していきます。
リースバックを利用すると、売り手側にはどのようなメリットが存在するのでしょうか?
リースバックの利用を検討しているという方は、ぜひチェックしてみてください。
一括でまとまった現金を受け取れる
リースバックを利用する最大のメリットと言っても過言ではないのが、一括でまとまった現金を受け取れるという点です。
「ローンを完済したい」「老後の資金としてとっておきたい」「次の代に現金を残しておいてあげたい」など理由はさまざまですが、一度にまとまった現金を受け取れると言うのはとてもありがたいポイントですよね。
愛着のあるマイホームを手放す必要がない
リースバックを利用するメリットとして、愛着のあるマイホームを手放す必要がないという点が挙げられます。
売買契約と賃貸契約を同時に結ぶというリースバックならではの仕組みにより、売却した家にそのまま住み続けることが可能です。
住所が変わらないため、家を売却したという事実を近所の方達に知られることもありませんし、余計な手続きもする必要がありません。
将来的な買い戻しも可能
リースバック契約を結ぶと、マイホームに住み続けることはできますが、家の所有者は新たなオーナーとなります。そのため、マイホームだけど自分の所有物ではなくなってしまうのです。
しかし、リース期間が終了した際に、再契約をするか、買い戻しをするかの選択をすることができます。
一時的にお金が欲しくてリースバック契約を結んだが、余裕が生まれたため買い戻しをする、という方も意外と多くいらっしゃいます。
一度売却したら一生元に戻らないという訳ではないため、安心です。
リースバック利用の際の売主側の問題点
![リースバック 問題](https://iemamoritai.com/wp-content/uploads/2022/01/image4-4.jpg)
次にご紹介するのは、リースバックを利用する際に気をつけておきたい問題点についてです。
上記のとおり、これだけたくさんのメリットがあるリースバックですが、どれだけ優良なサービスであっても、必ず問題点は存在します。
今回はそんな問題点について、売主側、買主側と双方の視点から見た問題点をご紹介していきます。
まずは売主側の問題点についてご紹介していきますので、ぜひチェックしてみてください。
売却額は市場価値より低い
一度にまとまったお金を受け取れるリースバックですが、家の売却額は市場価値よりも2割程度下がった値段で売却されるという問題があります。
早期にまとまったお金を受け取れるというのは嬉しいですが、価格については妥協しなくてはならないため注意が必要です。
毎月支払う賃料が割高になる
賃貸契約を結んで、マイホームにそのまま住み続けることのできるリースバックですが、支払う賃料が普通の賃貸の10%程度割高になってしまうという問題があります。
引っ越しをする必要がなく、住所変更も必要ないなどのメリットはありますが、毎月支払う家賃が割高ですと、計画的にやりくりをしていかないと逆に家計が苦しくなってしまう可能性があるため、十分に注意しておきましょう。
契約期間がある
マイホームを売却するも、その後も同じ家に借主として住み続けられるリースバックですが、一生住み続けられるわけではないという問題があります。
リースバックには必ず契約期間が定められており、契約期間が終了すると基本的には退去しなければなりません。買い戻しや契約延長などもありますが、一生そのまま住み続けられる訳ではないため注意が必要です。
審査に通過しなければならない
リースバックを利用するには、審査に通過しなければ利用ができないという問題があります。
売却する予定の家の状態、売り手の経済状況などを考慮して、リースバック契約が結べるかどうかの判断を下されるため、注意が必要です。
リースバック利用の際の買主側の問題点
![リースバック 問題](https://iemamoritai.com/wp-content/uploads/2022/01/image3-4.jpg)
次にご紹介するのは、リースバックを利用した際の買主側の問題点です。
基本的な考え方としては、売主側のメリットは買主側のデメリットであり、買主側のメリットは売主側のデメリットとなります。
新たな物件をリースバックにて買い取る予定のある方は、ぜひチェックしてみてください。
買い戻しをされてしまう場合がある
リースバック利用時の買主側の問題点として、買い戻しをされてしまう可能性があるという点が挙げられます。
契約期間が終了した後、売主側の経済状況などから、買い戻しをしたいと申し出てくる方も中にはいらっしゃいます。
リースバックの特徴として、売却後も買い戻しができるという条件が付けられているため、その場合は買主は一度買った物件を手放さなくてはなりません。
買い戻しのリスクがあるということを覚えておきましょう。
売主の質が悪い場合がある
言い方は少々悪くなってしまいますが、売主の質が悪かった場合は問題となります。
一般的なマンションやアパートとは違い、元々その家に住んでいる住人がそのまま借主となるため、自分の所有物同然の対応をしてくる可能性や、振り込みなどの期限を守らないといった可能性もあります。
物件を購入してしまった時点で、買主が入居者を選ぶことはできないので注意しておきましょう。
固定費の支払いがある
買主は、その物件の所有者から所有権を買い取り、新たなオーナーとなるわけですが、その場合、物件の固定費の支払いは新たなオーナーの負担となります。
税金など、物件を所有するには諸々のお金がかかってくるため、その点も考慮してリースバックを利用するようにしましょう。
まとめ
売主側、買主側のそれぞれの視点でのリースバックを利用する際に注意しておきたい問題点や、リースバックの流れや仕組み、リースバックのメリットなどについて詳しくご紹介してきましたが、いかがでしたか?
上記でもご紹介したとおり、リースバックとは正真正銘のとても優良なサービス、制度なことに変わりはありません。
しかし、今回ご紹介したような問題点や注意点も存在します。どんなに優良なサービスでも、デメリットや問題点はつきものですよね。
ですが、デメリットや問題点を事前に知っておき、理解して対策をしておけば快適なリースバックが利用できるに違いありません。
リースバックの利用を検討しているという方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。