自宅が競売にかけられるまでの流れ!リースバックなど対応方法紹介!

競売にかけられるまで

さまざまなことが変化しつつある世の中で、順調に進んでいたマイホームの返済計画が滞ってしまうこともあるのではないでしょうか。住宅ローンの滞納が続いてしまうと最終的には競売にかけられてしまいます。

当記事では所有不動産が競売にかけられてしまうまでの流れと、かけられてしまった後の対処方法などをご紹介いたします。

事前に対処方法を知ることによって危機的状況を回避することも可能です。さまざまな方法がございますので、是非とも参考にしてみてください。

競売の特徴

競売にかけられるまで

競売には、大きく分けて下記の4つの特徴があります。

  • 市場価格よりも低い価格での売却
  • 残債は基本的に一括返済
  • 自身の自由に売却ができない
  • 引っ越しの費用は自己負担

特徴からも分かるようにデメリットしかありません。状況に応じて最適な対処方法を選択することによって最良の結果に繋がる可能性が高まります。全体的な流れを事前に把握して準備するのも大事です。

競売にかけられるまでの流れ

競売にかけられるまで

不動産競売とは、止むを得ない事態などにより、不動産を担保にして借りたお金が返済できなくなったり、住宅ローンが返済できなくなったりすると、債権者が金融機関など裁判所の管理下で所有不動産を売却をし、その売却代金を債権者の返済にあてるものです。

実際に競売にかけられるまでにはいくつかのフェーズがあり、フェーズ毎に通知書などが届くようになります。一連の流れは下記になります。

  1. 銀行からの支払い請求
  2. 督促状または催告書
  3. 期限の利益喪失の通知・代位弁済通知
  4. 競売開始決定通知・執行官の訪問
  5. 期間入札通知書
  6. 開札

当然、番号が進むによって対処が難しなり、事態は悪化していきます。

銀行からの支払い請求

まず滞納から1~2ヵ月くらいで銀行からの支払い請求が届きます。この段階では残債を支払えば良いだけなので、慌てる必要はありません。

督促状または催告書

滞納から2~3ヵ月後に、支払い期限までに返済を行うようにという催促状が届きます。この段階で無視を続けるとさらに文面が厳しくなる催告書が届きます。

期限の利益喪失の通知・代位弁済通知

滞納から3~6ヵ月に、住宅ローンの残債を一括で支払ってほしいという内容を知らせる、期限の利益喪失の通知が届きます。この段階まで進行してしまうとローンの残債を支払うのは難しいと思います。

ローンの残債を支払うのが難しくなると、債務者に変わり保証会社がローンを肩代わりしてくれます。ただ、債権者が銀行から保証会社に変わるだけなので、決して返済が終了になるわけではありません。

保証会社から残債を一括で支払って欲しいという内容の代位弁済通知が届きます。この段階で、代位弁済日から半年以内に個人再生の申し立てを行えば住宅を残される可能性があります。

競売開始決定通知・執行官の訪問

滞納から6~10ヵ月になると、保証会社が裁判所へ申し立てをして、競売が開始されることを知らせる競売開始決定通知が届きます。通知書が届いてから1~2ヵ月後に不動産鑑定士と裁判所の執行官が自宅に訪ねてきて物件調査を行います。

期間入札通知書

滞納から12~16ヵ月で、競売になる物件の入札開始から終了期限と、入札開始日を明記している期間入札通知書が届きます。期間入札通知書が届きますと競売開始は秒読み状態と思ってください。

開札

実際に開札されると、物件は一番高額で入札した落札者のものになります。その後、所有者変更や登記情報の変更手続きが行われます。落札者決定後に、落札者が立ち退き要請をした場合、強制的に退去しなければいけないことが法律的に義務付けられています。

競売にかけられてしまった時の対処方法

競売にかけられるまで

実際に所有不動産の競売が開始されるのは、競売開始通知が届いてからになります。競売開始通知が届いた時点から差し押さえの効力が発生しています。1~2ヵ月以内に裁判所の執行官と不動産鑑定士による物件調査が行われます。

裁判所の執行官と不動産鑑定士による現状調査報告書、評価書を参考に売却基準価格が決定します。同時に物件明細書の作成も行われます。現状調査報告書、評価書、物件明細書は競売業務上、三点セットと呼ばれています。

現状調査報告書、評価書、物件明細書の三点セットが揃うと、不動産処分の手続きに移行されます。その後、債務者には期間入札通知書が届きます。期間入札通知書が届いてから1~2ヵ月半後に期間入札が開始されます。

しかし、焦らないでください。債務者に競売開始通知が届いてから、自宅が処分されるまでには最低でも6ヵ月以上の猶予があります。競売の手続きが長引くために、1年以上かかるケースも非常に多いです。

競売にかけられてしまった後でも時間に余裕がありますので、焦らずに債権者から競売を取り下げてもらう手続きを開始させましょう。自宅が落札されてしまうまでにできることは残されています。諦めずに対処しましょう。

取り下げてもらう方法

不動産競売が完了してしまい、自宅を失ってしまいますと、たくさんの残債が残ってしまいます。必然的に自己破産を選択せざるを得ない状況になってしまいます。

自己破産競売を回避したい場合は、債権者の協力が必要不可欠です。債権者に協力してもらえるよう説得、納得をしてもらい競売を取り下げてもらいましょう。

競売を取り下げてもらう方法で有用な方法の一つに任意売却があります。債権者も絶対に競売で手続きをしようとしているわけではありません。競売よりも効率良く債権の回収ができる方法があれば当然、その方法を選択してくれます。

任意売却もその方法の一つになります。債権者に対して最適な方法だと思わせるような交渉をすることによって、競売を取り下げてもらえる確率は高くなります。大事なのは競売開始通知が届いてからスピーディーに動き出すことです。

競売にかけられたら任意売却は効果的?

競売にかけられるまで

なぜ、競売が開始されたら任意売却を検討するのがいいのでしょうか。任意売却とは住宅ローンを滞納している場合でも、自宅を売却することができる手続きです。

任意売却の特徴は以下の三点が挙げられます。

  • 市場価格に近い価格で売却が可能
  • 任意売却で返済できず残債が残っていても分割払いが可能
  • 住宅ローンが返済できないときに選択ができる方法

重要なポイントになるのが市場価格に近い価格で売却ができることです。これは一般市場で不動産取引をするため、一般の流通価格に近い価格での売却が可能だからです。

そのため、競売よりも高い価格で売却できるケースも多いです。その分、債権者の配当金が高くなり、競売の取り下げに応じてもらえる確率が高くなります。

任意売却は非常に有用な方法に感じると思います。しかし、注意点もあり任意売却はいつでも切り替えることができません。任意売却は住宅ローンを約3ヵ月滞納をしないと切り替えることができないです。

競売の取り下げ期間についても、期間入札が開始する前日までと具体的に決まっています。期限以内に任意売却の契約を成立させて、代金決済を行い、競売の取り下げをしなければいけません。

一般的に競売から任意売却に切り替えて手続きが完了するまでには1~3ヵ月くらいの期間が必要になります。大事なのはスピードで、債務者に期間入札通知書が届く前までに切り替えるのが重要です。

競売にかけられた時にリースバックをすると?

競売にかけられるまで

自宅が競売にかかっているのにリースバックができるの?疑問に感じる人も多いと思いますが、結論から言いますと、競売にかかっていてもリースバックすることができます。

リースバックとは、所有している自宅を売却しても賃貸契約を結ぶことによって住み続けることができる不動産取引になります。リースバック後に自宅を買戻しすることもできます。

自宅が競売にかけられたら、任意売却の手続きが完了された後に、リースバックをすることにより自宅に住み続けることが可能になります。置かれている環境の変化もなく生活を続けることができるのが最大のメリットになります。

リースバックは再度、不動産業者と賃貸契約を結ぶ必要がございますので、月々の家賃を支払う義務が発生しますのでご注意ください。

リースバックと任意売却の違い

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任意売却とリースバックは根本的に異なる取引方法になります。任意売却とは住宅ローンの返済が滞ってしまい競売まで進んでしまった際に、選択できる取引方法の一つであり、リースバックは任意売却の代わりに選択できるものではありません。

違いや比較というよりは、任意売却後にリースバックという方法を選択することにより自宅にそのまま住み続けることができる、このような考え方が最も正しいと言えます。

任意売却とリースバックを同時に検討することによって、将来の計画も非常に立てやすくなります。バラバラに考えずにセットとして検討することが上手なやり方です。

まとめ

ここまで不動産競売にかけられるまでの流れと、その後の対処方法についてご紹介しました。イメージとして競売が開始されますと、問答無用に自宅を失ってしまうと思っていた方も多かったのではないでしょうか。

実際には、各フェーズによって対処方法がいくつもあり、焦らずに対処することにより結果が大きく変わります。任意売却やリースバックなど対処方法はありますが、一番大事なことはスピーディーに対応することです。

当記事は参考になりましたでしょうか。時間に余裕があるからといって、通知書が届いているのに対処方法を取らず、何もせずに放置しておけば状況はどんどん悪化します。事前準備の大事さを再認識して落ち着いて対処してください。

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